MAZDA公式ブログ
2015.7.1
溶接技術競技会で日本一へ!優勝選手の卓越した技~中途半端な技術では職場の思いを実現できない、だからこそ挑戦し極めたい!~

みなさんは「溶接」にどんなイメージをお持ちでしょうか?!
私は、溶接面をつけて、バチバチバチッ!・・・と作業している風景を思い浮かべます^^

溶接には、「アーク溶接」「スポット溶接」などいくつかの種類に分かれていますが、今回は熟練した腕が求められる「炭酸ガスアーク溶接」の技術を磨き、全国の競技会で見事日本一を勝ち取った、中野聡士(なかのさとし)さんをご紹介します!

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中野さんは入社7年目、現在は主に生産現場から出てくる、効率的でムダのない工場にするために提案される改善アイデアを具現化させる業務に励んでいます。
常に依頼者の立場で考え、実際に現場へ出向き状況を確認。現場からの要望を叶えることはもちろん、よりよい改善案を依頼者に提案しながら製作にあたっています。

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(左写真:職場の要望が書かれた依頼書に目を通す中野さん(写真右)と岳野職長(写真左))

そして、改善業務に欠かせない技能の一つが、今回ご紹介する「溶接」。

中野さんは、「溶接はその時の天候や温度などの様々な条件に影響されるため、毎回出来栄えが変わってしまいます。そこをただ単に思い通りにならないものだと妥協することなく、出来栄えも自分の思い通りに仕上げられるよう手元に精神統一!溶接面を通して見る光や乱れのない音にも、神経を研ぎ澄ませます。そこが溶接の醍醐味であり、やりがいを感じているところです。」とその魅力を語り、日々の仕事の中で溶接の重要性を強く実感しているとのこと。

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(溶接の光や音に神経を研ぎ澄ます中野さん(写真左)と溶接面から見える閃光(写真右))

ある日、「今の自分の技術のままでは職場の想いを実現できない。自分もクルマ造りを支えられる人でありたい。自分の仕事をもっと極めたい!」という熱い想いを岳野職長にぶつけました。
その時、職長からは「何度も繰り返して練習することは勿論のこと、技術の高い人の手法や作品を実際に見て学ぶことも大切だ」という言葉が返ってきました。
この瞬間、技術の高い人が集まる全国溶接技術競技会へ出場することが目の前の目標となりました。

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溶接技術競技会には「被覆アーク溶接」と「炭酸ガスアーク溶接」の2部門のうち、2002年以降マツダが全国大会優勝から遠のいている「炭酸ガスアーク溶接」の部に出場することを決心。中野さんのマツダ魂が燃え上がります!
しかしそのためにはまず、広島県大会を勝ち抜かなければなりません。
日々の訓練や模擬大会では何度も何度も素材と向き合い訓練を積み重ねていきます。

第一関門となる広島県大会では、競技中に薄板で手が震えることなく、幅や波形を揃えることができ、つづく中版の溶接の際には、さらに安定した気持ちで、納得いく作品に仕上げることができました。その結果、なんと中野さんは800点満点中787点という大会歴代最高得点で優勝を果たしました!

「大会まで約4か月、負けたくないと思い続けることができたから最後まであきらめずに昨日より今
日、今日より明日はもっといいもの!をという気持ちで練習を続けられました。その結果、県大会で優勝し、目標としていた全国大会出場権を勝ち取ることができ、とても嬉しかったです。」

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(写真:全国大会優勝までの道のりを語る中野さん(写真右)と述懐する岳野職長(写真左))

そしていよいよ2014年9月、秋田県で開催された全国溶接技術競技会。全国から集まった精鋭57人が集まり、それぞれの技を競います。

広島県大会で好成績を記録し、次なる目標は凄腕が集まる全国大会で日本一になること!ですが、大会3か月前、急なルール変更により、今まで使っていた溶接機と溶接ワイヤーが使えなくなってしまう緊急事態が発生!そのため、自分が理想としている溶接がなかなかできず苦労する日々が始まりました・・・

「これまで練習を重ねて身に着けた感覚や技術を一から見直さなければならなかったので、精神的に本当に辛かったです。ただ、条件が変わっても納得のいく溶接をやるんだ!と自分に言い聞かせ、コーチと意見交換や、試行錯誤を繰り返すことで、県大会以上の技術と技能を身に着ける
ことができました。」

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競技後は、なんと審査結果が出る前から、中野さんの作品の前には人だかりが・・・!
とてもたくさんの選手が中野さんの作品の出来栄えに驚いていました!

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(左写真:競技終了後、力を出し切った中野さんの顔は笑顔に^^)
(右写真:中野さんの大会作品)

こうして、全国大会で日本一に輝きました!
「競技が終了した段階で、自分の持っている力を出し切ったと感じました。この作品で負けても後悔はないと思っていましたが、優勝できて本当にうれしいです!」

大会から帰任した中野さんは、技術だけでなく、逆境を乗り越えたことで精神的に大きく成長したと語ってくれました。優勝おめでとうございます!

そして、なんと私マツダ公式ブログリポーターも「溶接作業」を体験して参りました!
防塵マスクや耐火服など、全身に保護具をつけ、ブログ開設以来、初めての「溶接」に挑戦です・・・!

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溶接面を通して見るため、溶接個所を把握しにくく、しかも均等に動かすのは至難の業で、なかなか狙いが定まりません。進む方向も距離感もつかめないまま、なんとか出来上がった(?)のがこちら・・・
溶接をいとも簡単にやってのける、この職場の皆さんは本当にすごいです!作業を体験してみて、溶接の難しさを実感しました^^;

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(そして出来上がった作品はこちら。写真左:中野さん作、写真右:筆者作)

最後に、「私たちが日常やっていること、それは人が見てどれだけ変わったかの差はわかりにくいかもしれません。私が「溶接」から言えることは、技と技術が自分の仕事の質を高め成長する、そして、職場の思いが最後にはお客様にも届くように、誇りを持ち続けていきたい。」と語りました。
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マツダでは、これからも様々なことに挑戦し続けていきます。そしてその挑戦をお客様の「走る歓び」につなげることをお約束します。

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