MAZDA公式ブログ
2017.7.28
写真や秘蔵映像から、マツダのロータリーエンジン開発の歴史をひもといてみませんか?(8月4日より開催)

皆さん、こんにちは。

マツダのクルマづくりの歴史は、挑戦の歴史でもあります。

誰もが不可能だと思うことに敢えて挑み、大きな困難や高い壁に当たっても、決して諦めずに打ち破っていく。

この「飽くなき挑戦」の精神をもっとも象徴しているのが、ロータリーエンジンの実用化です。

マツダロータリーエンジン

 

このたびマツダは、「飽くなき挑戦の歴史-ロータリーエンジン誕生50周年-」をテーマに、8月4日(金)から行われる「AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビル カウンシル)2017」に出展します。
AUTOMOBILE COUNCIL」への出展について、詳しくはこちら⇒http://blog.mazda.com/archive/20170706_02.html

 

今日は、このイベントに先立ってブログ読者の皆さまに、ロータリーエンジンの歴史をひもとく写真や、展示物をご紹介します。

 

 

不可能に挑んだ、ロータリーエンジン実用化の歴史

 

時は1959年。

ロータリーエンジンを発明したドイツのフェリックス・バンケル博士と、当時ヨーロッパ有数の2輪車メーカーだったNSU社が共同開発した、ロータリーエンジンの原型が発表されました。

 

当時、東洋工業(現・マツダ)の社長だった松田 恒次(まつだ つねじ)は、マツダが自動車メーカーとして大きく飛躍するきっかけを、ロータリーエンジンに賭ける決断をします。
この「夢のエンジン」を現実のものにすることで、マツダブランドを、新しい価値への創造に挑戦する、個性的なアイデンティティを持った企業にしたいと考えたのです。


(写真:松田 恒次)

 

1960年に、松田恒次は自ら西ドイツのNSU社を訪ね、技術提携交渉を進めます。

ここから、マツダとロータリーエンジンの歴史が始まりました。

 

 

ロータリーエンジン実用化に立ちはだかった難関

 

マツダはNSU社との正式調印の後、ただちに技術研修団を現地に派遣しました。

しかし、ここでマツダの技術者たちは初めて、NSU社のロータリーエンジンにはまだ多くの技術課題が残っていたことを認識したのです。

 

NSU社での技術研修、松田耕平(まつだこうへい)
(写真:NSU社にて技術研修中の松田 耕平(まつだ こうへい)副社長(当時)と一行)

 

1963年、マツダはロータリーエンジン研究部を設置。
山本 健一(やまもと けんいち)部長以下、調査、設計、材料研究などを担当する総勢47名の技術者が集結し、実用化に向けた技術革新に挑みました。

 

ミスター・ロータリーことマツダ山本健一 マツダロータリーエンジン研究部
(写真左:ミスター・ロータリーこと山本 健一、写真右:ロータリーエンジン研究部)

 

ロータリーエンジンの開発は困難を極めましたが、彼らの行く手を阻んだ最大の難関は、「悪魔の爪痕」と呼ばれたチャターマークの存在でした。

 

チャターマークとは、高速で回転するローターの3つの頂点に位置するアペックスシールが、ハウジングの内壁に残す波状の傷跡のことです。

 

チャターマークの残るロータリーエンジン ロータリーエンジン主要構造部品、ローターとハウジング
(写真左:チャターマーク、写真右:ロータリーエンジンの主要構成部品(奥中央がローター、奥右側がハウジング))

 

マツダの技術者たちは、基礎実験を通じてチャターマークの原因を追究。

様々なアペックスシールの設計に繰り返し挑戦し、この問題を克服することで、ハウジングの耐久性を格段に向上させました。

(今回の「AUTOMOBILE COUNCIL」では、このチャターマークが残った開発当時のローターハウジングも展示します)

 

あらゆる可能性に挑戦しながら、一切妥協をしない開発姿勢が、ロータリーエンジンの実用化への道を切り拓いたのです。

 

 

コスモスポーツの登場

 

1964年の第11回東京モーターショーで、マツダはコスモスポーツの試作車を出展しました。

 

1964年第11回東京モーターショー、コスモスポーツ試作車

 

同時に、単室容積400ccの2ローターおよび4ローターエンジンも出品しましたが、この時期はまだ量産に向けた技術課題が残っており、華やかな舞台の裏では必死の開発が続いていました。

 

コスモスポーツの走行テストは、6年間で300万kmにもおよびました。

先日のブログでもご紹介した通り、発表の前年にあたる1966年には、全国の販売会社に47台の試作車を送り込み、様々な環境下で実地テストを敢行したのです。

 

コスモスポーツ試作車、テスト走行前のお祓い
(写真:船積み前に、テストの安全を祈願してお祓いを受けるコスモスポーツの試作車)

 

 

新たな時代を拓いた、ロータリーエンジン搭載車

 

1967年に初登場した「コスモスポーツ」以降、マツダは「ファミリアロータリークーペ」、「ルーチェロータリークーペ」など、次々とロータリーエンジン搭載車を導入しました。

 

コスモスポーツとファミリアロータリークーペ ルーチェロータリークーペ
(左写真:コスモスポーツとファミリアロータリークーペ、右写真:ルーチェロータリークーペ)

 

そして、ロータリーエンジン搭載車として初となる、4ドアセダンタイプの「ファミリアロータリーSS」の発売にあたり、1969年7月12日~7月27日に「マツダロータリーフェア 」を全国規模でいっせいに開催。

 

開催期間中、全国の営業拠点のうち約700か所と、ホテルなどに設けた約50か所の特設会場に、なんと延べ413,000人もの来場者を集めました。

まさに、日本にロータリーの風が吹いていたと言えるのではないでしょうか。

 

ファミリアロータリーSS マツダロータリーフェア
(写真左:ファミリアロータリーSS、写真右:ロータリーフェア(名古屋会場)の様子)

 

以降も、環境・燃費性能と走行性能の両立など、ロータリーエンジンの開発には何度も苦難が待ち受けていました。

技術開発を競うライバルもいなければ、教科書も存在しない。

ロータリーエンジンの開発企業は、マツダ1社のみという孤立無援の中、マツダは不屈の精神で、技術開発を続けました。

 

8月4日から行われる「AUTOMOBILE COUNCIL 2017」では、今日ご紹介したものを含む16枚の写真を展示し、マツダ社員が丁寧に解説いたします。

 

また写真のほかにも、以下のような展示を予定しております。

 

■秘蔵映像「コスモスポーツ試作車の社外委託試験」・「ロータリーエンジン開発の軌跡」

特に、コスモスポーツの試作車の映像は、本邦初公開となります!テスト走行のシーンだけでなく、1966年当時の日本の様子も大変興味深い映像です。

 

■チャターマーク(悪魔の爪痕)が残る、実物の試作ローターハウジング

 

ロータリーエンジン車を発売した当時の、オリジナルカタログやポストカード

 

ロータリーエンジン車のカタログなど
※写真と当日展示するカタログは、異なる可能性があります。

 

■ル・マン24時間レース総合優勝車「マツダ 787B(55号車)」

リアカウルを外し、R26B 型エンジンを直接ご覧いただける時間を設ける予定です!

 

マツダ787B マツダ787B搭載、R26Bロータリーエンジン
(写真左:マツダ 787B、写真右:R26Bロータリーエンジン)

 

皆さんのご来場を、社員一同心よりお待ちしております^^

 

AUTOMOBILE COUNCIL 2017概要
日程:2017年8月4日(金)~6日(日) 9:00~18:00
会場:幕張メッセ  4・5ホール
主催:AUTOMOBILE COUNCIL実行委員会
イベント公式サイト: http://automobile-council.com/
※実施内容は諸般の事情により変更する場合があります。最新情報については公式サイトをご確認ください。

カテゴリー:マツダの歴史