MAZDA公式ブログ
2013.8.29
生産現場の改善魂が生み出した「からくり」とは?!
皆さんは、「からくり」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
 
重力や水力など自然の動力を活用し、モノを動かす「からくり」。マツダはこの仕組みを活用することで作業員の労働負担を軽減し、安全性や効率を高める「からくり改善」の取り組みに、生産現場全体を挙げて取り組んでいます。
 
今回は、2013年7月に行われた社内発表会で最優秀賞に選ばれた「もみじまんじゅう式ピアノ」を制作した、本社工場の安部さん、国安さん、島田さんのインタビューをご紹介します!
 
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あたり前だと思っていることに、疑問を持つことから始まる
 
改善の対象となったのは、エンジンのクランクシャフトに防錆油を塗る製造工程。
クランクシャフトとは、エンジンのピストンの往復運動を、回転運動に変える部品で、凹凸(おうとつ)のある、複雑な形状をしています。
 
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この防錆油を塗る工程、以前は動画のようにスプレーで吹きつけていました。この方法では、防錆油の15〜20%しか付着せず、80〜85%は無駄になっていました。
 
 
「必要な量を、必要な箇所に、短時間で塗る方法がないか?」と考えたメンバー。今回の改善は、「『この方法があたり前だから』という“今までの常識”に疑問を持つことから始まりました」と安部さん。
 
現場の生産ラインで働いている作業員にもヒアリングをしながら、最適な方法はないか・・・試行錯誤する日々が続きました。
ある日、宮島(広島県)に観光に出かけ、「もみじまんじゅう」が製造されている様子を見た島田さん。金型にブラシで油を塗る機械を見て、「油を吹きつけるのではなく、ブラシで塗れば良いんだ!」とひらめきました。
 
 
 
作り勝手より、使い勝手〜電力を使わず、作業員の負担を減らしたい
 
防錆油をスプレーで吹きつけるのではなく、ブラシで塗ろう。
そう心に決めたものの、一つ一つ手動で塗る方法に切り替えて、現場の作業員の負担を増やすわけにはいかない。さらに、環境負荷を考えると、電力使用量も増やしたくない。
 
そこで、元からあるコンベアーの動力に着目。
コンベアーが流れる横向きの動力に縦向きの複数の歯車を組み合わせることで、クランクシャフトが回転する向きに沿ってブラシを動かす、新たな動力を使わない「からくり」の開発に成功しました。
 
完成品が導入されたラインがこちら↓
クランクシャフトに、ピアノの鍵盤のように動くブラシが、整然と防錆油を塗っていきます!
 
 
 
「改善」の目つきが、現場に浸透
 
この「からくり改善」の導入に、中心となって取り組んだ安部さん、国安さん、島田さんが揃って語ったのは「3人の力だけで実現したわけではない」ということ。
 
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「諦めそうにもなりましたが、先輩社員からのアドバイス、社内研修で得た知識、現場の作業員の協力があったからこそ、実現することができました」と島田さん。さらに、現場と一体となって取り組んだため、「改善」の目つきが一人ひとりに浸透するという嬉しい変化もあったそうです。
 
「今まで培ってきた知識を活かして、工程の最適化を行った世界統一水準の生産ラインを実現していきたいですね」。さらに、「後輩にこの『からくり改善』のノウハウを伝えて行きたいです」と目を輝かせて夢を語ってくれました。
 
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カテゴリー:モノ造り , マツダの人