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2015.6.29

マツダの新世代技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」って、何?!第2回~「SKYACTIV-G」編

マツダの新世代技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」!

最近よく耳にするけど、イマイチ分からない・・・。

そんな方にSKYACTIV技術の秘密をわかりやすくご紹介する連載企画「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術って、何?!」。前回のビジョン編に引き続き、ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G」についてご紹介したいと思います!

 

突然ですが、エンジンの性能を表現する「馬力」。1馬力ってどれくらいの力か、ご存知ですか?!

1馬力というのは、1頭の馬が出せる最高出力ではなく、「75kgのものを1秒間で1メートル持ち上げる出力(仕事率)」のことを言います。これからエンジンの話が始まりますが難しそうだと思わずに、自分は日常生活でどれくらいの力を出してるんだろうかとか考えながら、気軽に読んでみてくださいね。

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エンジン効率を高め、「走り」と「低燃費」を高い次元で両立した「SKYACTIV-G」。少ないガソリンで大きな力を出せる、高効率なエンジン「SKYACTIV-G」のポイントをご紹介します。

 

1. 少ないガソリンで大きな力!

自動車は、ガソリン(ディーゼルであれば軽油)を燃やすことで動力を得ています。しかしながら、実は今まではガソリンを燃やしたことで得られるエネルギーの約30%程度しか、動力として使えていませんでした。その効率を高めることで、少ない燃料で大きな力を発生させることを狙ったのが「SKYACTIV-G」なのです。

効率を高めるためには、「エンジンの燃焼室で空気に高い圧力をかけて圧縮すれば良い!」ということは今までも分かっていましたが、圧縮を高めることで燃焼室の温度が上がりすぎ、結果的に思い通り燃やすことができず効率は落ちてしまっていました。

そこで、SKYACTIV-Gでは高い圧縮でも狙い通りに燃焼させるために、専用ピストンやインジェクターを開発。燃焼室の中に一瞬でガソリンをむらなく噴射し、ガソリンを高い効率で燃焼させています。

その結果、少ないガソリンで大きな力を出すことができるようになり、燃費をなんと従来比15も改善しました!

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ちなみに、SKYACTIV-Gは直噴エンジンといって、ガソリンをエンジンのシリンダー内部に直接噴射しています。これは噴射後にガソリンが気化することで熱を奪い、シリンダー内の温度が上がりすぎないようにする効果があります。注射の前にアルコールで消毒するときにスーッと冷たく感じるのと同じようなかんじですね。
 
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2. 低燃費エンジンの概念を覆す「抜群の走り」!

SKYACTIV-Gはただ燃費を良くしただけのエンジンではありません。エンジン内の温度については、①のご説明でも触れましたが、実は温度を下げるために排気ガスの通り道も工夫しています。今までの4気筒エンジンでは、4つの燃焼室から出る排気ガスを、一気に1本の通り道に合流させていました。しかし、それでは車線規制で4車線を一気に1車線にするように、渋滞してつまってしまいますよね。

そこでSKYACTIV-Gでは、高温の排気ガスをスムーズに燃焼室から出すために「4-2-1」と段階的に合流をさせる方法を採用。その結果、燃焼室の温度を早く下げることができるだけでなく、今まで詰りがちだった排気ガスがスムーズに流れることで、高回転まで気持ちよく回すことができるようになったのです。

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ちなみに、「4-2-1」と排気を合流させる方法は、ボンネット内のスペースを多く取ってしまうため採用されにくい構造なのですが、SKYACTIV TECHNOLOGYはエンジンだけでなくボディやシャシーも同時に開発を行うことで、クルマとして最良の方法を選んでいるのです。※一部車種は「4-1」排気を採用

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このように理想のエンジンを追求し、従来はあきらめていたような手段や方法をブレークスルーすることによって、「燃費」と「走り」という、相反する要求を両立できるエンジンを実現したのです!ロードスターを始め、SKYACTIV-Gが搭載された各車の、扱いやすく爽快で気持ちのよい走りをぜひ体感してみてください!

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「走り」と「低燃費」を高い次元で両立した「SKYACTIV-G」について、より詳しい説明を動画にまとめていますので、こちらもご覧くださいね。

 

次回の『マツダの新世代技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」って、何?!』はディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D」編を予定しています。ご期待ください!

▲第1回目のURL紹介
https://blog.mazda.com/archive/20141205_01.html

カテゴリー:クルマ