マツダの第二のふるさと、北海道剣淵町へ行ってみました。
みなさん、「剣淵(けんぶち)」という町をご存知ですか?
「剣淵町」とは、北海道中央部の都市・旭川市から北に向かって50kmのところにある、人口約3,300人の農業を中心とした町です。真冬にはマイナス20~30℃を超える厳しい寒さのもと、一面の銀世界が広がります。
広島に拠点を置くマツダからは遠く離れた場所にありますが、実はマツダとの間に深―い繋がりがあるんです。
その繋がりは、約30年前までさかのぼります・・・
“雪が積もる季節にも、お客さまに安全で快適に走行していただきたい”この強い想いのもと、マツダは冬季専用の自動車試験場を探していました。
マツダが冬季試験場をどこに開業しようか悩んでいる時、剣淵の大澤町長(当時)は、「挑戦し続ける」マツダの企業姿勢に共感してくださり、「ぜひ剣淵町に試験場を開業してほしい」と言ってくださったのがご縁のはじまりでした。
その後の、大澤町長の全面的なサポートにより準備はすすみ、1985年にマツダは、剣淵の地で、初めての冬季試験を実施することができたのです。そして、1990年には現在の「マツダ剣淵試験場」が開業。以来、剣淵町の皆さまの多大なご協力をいただきながら、現在に至っています。
ところで、冬季試験って、いったい何をしているのでしょうか?
試験場では、雪の上で安全性能を確認する「雪上テスト」や溶けた雪の上で走行の確認を行う「融雪テスト」など、寒冷地でのクルマの品質を徹底的に検証しています。マツダのi-ACTIV AWDやGVCなども、この剣淵試験場の冬季試験を経て、誕生したんですよ。
また、雪上のテストコースは、適格なテストを行うために、きめ細かいメンテナンスも必要。実は、雪上のテストコースをつくるために、毎年、初夏の雪がない季節から、剣淵町の地元メンテナンススタッフのみなさまが準備やコースづくりを進めてくださっています。
マツダのテストメンバーは、地元のみなさまに支えられて、試験を行なわせていただいているのです。
このように、“日ごろからお世話になっている剣淵町のみなさまに感謝をお伝えしたい、交流させていただきたい。”
そんな想いから、「剣淵試験場開放イベント」や「マツダ耐寒テスト隊員歓迎交流会」を毎年恒例で行なっています。
2017年2月5日の剣淵試験場開放イベントには、なんと過去最多の約500名の町民の方々が集まり、大いに盛り上がりを見せました。
イベントは、マツダ車の試乗会が行われた他、ビンゴ大会や雪のすべり台、お好み焼きや牡蠣鍋などの広島特産の飲食コーナーなど盛りだくさん。クルマに興味がある方だけではなく、家族三世代で参加される方など、幅広い年代の方にお楽しみいただきました。
ここからは、剣淵試験場開放イベントの参加者の声をご紹介します。
試乗体験コーナーで試乗されていた長谷川憲治さん。
「農業をしているので、カボチャや馬鈴薯などを作っています。実は、剣淵町で作った野菜を2016年秋に広島本社内で行われた『剣淵町物産展』で販売したんですよ。」
マツダの広島本社では、1988年から毎年『剣淵町物産展』を行い、剣淵町の道の駅でも『広島物産展』が行われる等、広島と剣淵町との特産物を通じて交流を深めています。
(写真:参加いただいた、剣淵町民みなさまと、剣淵町のマスコットキャラクターアルパカの「ぷっちーな」がマツダの旗を持って登場!かわいくて癒されました。)
イベントでゲームを運営していたマツダE&Tのエンジニア永安真之は「町道を試験場として、貸していただいているので、町民の皆さんに試験場開放イベントで楽しんでいただき、感謝の気持ちを伝えたいです。剣淵町の方ともっと長く続く関係を築いていきたいです。」と語りました。
試験場開放イベントはずっと笑顔で溢れていて、冬の寒さも吹き飛ぶ温かさを実感するイベントでした。
30年にもわたる剣淵町との深い繋がり。
わたしたちマツダ社員は今までもこれからも、剣淵の皆さまへの感謝を胸に、つながりを大切に、クルマづくりをしていきたいと考えています。
マツダの第二のふるさと「剣淵町」。
これからも、よろしくお願いします。