MAZDA BLOG
2023.6.1

G7広島サミットに合わせ、カーボンニュートラルに向けた多様な選択肢をオールジャパンで発信!

5月18日(木)~21日(日)にG7広島サミット開催に合わせて、広島市にある「ひろしまゲートパーク(旧広島市民球場跡地)で、一般社団法人日本自動車工業会(以下、自工会)主催の「Diversity in Carbon Neutrality -カーボンニュートラルにも、多様性を。- 」(以下、カーボンニュートラル展示)が自工会主催で開催されました。

 

 
カーボンニュートラル展示 ~カーボンニュートラルにも、多様性を~

 

マツダを含む自工会は、2050年にCO2排出を実質ゼロにすることに向けて全力で取り組むことを宣言しています。

自工会では、かねてより「カーボンニュートラルへの山の登り方は1つではない」、CO2削減は「みんなで協力して」「今すぐできることから」取り組む必要がある、という考えのもと、「多様な選択肢」の重要性を継続的に発信してきました。

本展示では、自工会会員各社がフルラインナップの多様なモビリティを展示し、エネルギーを「つくる」「はこぶ」「ためる」「つかう」プレイヤーが一体となり、オールジャパンでカーボンニュートラルに向けた具体的な社会実装の取り組みや、日本らしい「カーボンニュートラルへの山の登り方」が提案されました。

 

イベント全景。ひろしまゲートパークにオールジャパンの車両やパネルを展示

 

入口に展示されたメッセージ

 
展示内容をご紹介!~6つのゾーンで、オールジャパンの取り組みを紹介~

会場は、「物流」「水素」「カーボンニュートラル燃料」「電気自動車」「走る楽しさ」「軽自動車」 の6つのアプローチごとにゾーンが分かれ、メーカーごとの展示ではなくメーカーの枠を超えた取り組みとして、オールジャパン、フルラインアップの多様なモビリティや技術を展示、カーボンニュートラル実現に向けた多様なアプローチの事例が紹介されました。

 

LOGISTICS –物流領域での取り組み – 多様なアプローチで「運び方」に革新を

日本の、そして世界中の物流を担う国内自動車会社が連携し、商用車・物流領域においても脱炭素の取り組みを進めています。
地域や使い方に応じた多様なモビリティの提供、地域の資源を活用したクリーンエネルギーの生成、ビックデータを活用した物流の効率化など、今すぐできることに取り組み、CO2の排出量を着実に減らしていきます。

 

 

HYDROGEN –水素 – 水から生まれるクリーンエネルギー

水から生まれ、酸素と結びついて発電し、再び水に還る水素は、使用時にCO2を排出しないことから注目を集めています。
水素は、再生エネルギーを一時的に蓄えたり、合成燃料の原料になったりと多様な役割を担っており、水素を作る水電解装置、水素をためる自動車用タンク、また水素をつかう燃料電池自動車など、自動車メーカーの培った技術が、水素社会の実現に向けて展開されています。

 

 

CARBON NEUTRAL FUEL –カーボンニュートラル燃料(バイオ燃料・合成燃料)– 既存の内燃機関の脱炭素化に貢献


カーボンニュートラルの実現に向けては、今後も活用が続く内燃機関車両の脱炭素化が必須です。その期待を背負うのが、生物由来のバイオ燃料やCO2と水素を原料として生成される合成燃料です。内燃機関のみならず、既存のインフラも利用できる実用上の利点からも注目を集めており、カーボンニュートラル燃料の早期の社会実装に向けて、国を挙げての開発が進んでいます。

 

 

BATTERY ELECTRIC VEHICLES –電気自動車– 脱炭素社会の基盤をつくる技術


バッテリーの電力でモーターを動かす電気自動車は、カーボンニュートラル実現の鍵を握る手段です。
多数のプレイヤーが集結する日本では、ラインナップの幅を生かし、乗用車に加え、商用車・軽自動車・二輪車に至るまで、電気自動車の開発に全力で取り組んでいます。

 

 

FUN TO DRIVE –走る楽しさ– クルマ・バイク好きならではのやり方がきっとある


世界のクルマやバイク一台一台が、CO2排出量の低減に貢献するようになれば、みんなでカーボンニュートラルを目指すことができるはず。モータースポーツやチューンアップの領域においても、クルマやバイク好きならではの山の上り方を考え、技術開発を進めています。運転する楽しさと脱炭素化の両立を目指します。

 

 

KEI CARS –軽自動車– 日本独自の進化を遂げた低炭素化の立役者


コンパクトで使いやすい日本発の軽自動車は海外市場でも大きな存在感を示しており、主にアジア諸国のモータリゼーションの発展に貢献してきました。その軽自動車はいま、カーボンニュートラルという世界共通の目標に向け、省資源で低燃費のモビリティとして注目を集めています。

 
会期中には自工会の会見や講演会が行われました

 

自工会・豊田会長は、

78年前の広島の悲劇からわずか4か月後、マツダは、オート三輪の生産を再開し地元広島の復興に大きく貢献しました。スバルは自動車や農耕機、トヨタも鍋を生産するなど、人々の暮らしを支えるために働くみんながひとつになってできることに必死で取り組んできました。そこから78年、モビリティ社会へ大変革する今、クルマはより社会と密接にグローバルにつながって存在しています。

「誰一人取り残すことなく」、世界のあらゆる人たちの暮らしを支えたい。豊かな地球を守りたい。その想いはカーボンニュートラルの取り組みについても同じです。

多様化した世の中には、多様な選択肢が必要。地域ごとの現実に寄り添って、新車だけでなく、すでに町を走っている保有車も含め、より広い視点でCO2 削減に取り組むことが重要だと考えています。

多様なモビリティを展示し、「日本らしい カーボンニュートラルへの山の登り方」を提案できれば、と語りました。

 

また、トヨタ・リサーチ・インスティテュート CEO であるギル・プラット博士による基調講演が行われました。

「リーン生産方式の教訓を気候変動問題に活用 -日本からG7と政界への贈り物-」と題し、本年 1 月のダボス会議でも披露した、 「自動車産業における脱炭素実現に向けた多様性の重要性」 について、最新の研究を交えて紹介されました。

講演するギル・プラット博士

 

 

 マツダの展示をご紹介!

 

「CARBON NEUTRAL FUEL -カーボンニュートラル燃料(バイオ燃料・合成燃料)」のコーナーでは、多様な選択肢の一つとして、ユーグレナ社とマツダが共に取り組む次世代バイオディーゼル燃料について展示しました。

次世代バイオ燃料は、使用済み食用油や微細藻類を原料とした100%バイオ由来の燃料です。燃料の燃焼段階ではCO2を排出しますが、成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなります。

また既存の車両・設備をそのまま使用できるため、燃料供給に関する追加インフラを必要としないカーボンニュートラル実現へ貢献する液体燃料として期待されています。

MAZDA CX-60(SKYACTIV-D 3.3)(左)MAZDA CX-5(SKYACTIV-D 2.2)(右)
※Biofuelラッピング仕様(次世代バイオ燃料で走行)

 

次世代バイオ燃料普及の取り組み

 

 

また、「BATTERY ELECTRIC VEHICLES -電気自動車-」のコーナーでは、太陽光パネル/蓄電池によって電力を備蓄し、EV充電器で備蓄した電力を電気自動車に活用する取り組みとして紹介された「完全自立型給電ステーション」にMX-30 EV MODELの車両を展示しました。

MX-30 EV MODELは、AC1500W/AC150W電源、V2Hの 給電機能を備えており、車両に蓄えた電力を電気製品や建物への給電に活用する事で、多様なライフスタイルの楽しみ方を拡げるとともに、万が一の際の電源として使用できる機能が強化されています。

2050年時点のカーボンニュートラル実現を目指し、各地域における、自動車のパワーソースの適性や、エネルギー事情、電力の発電構成などを踏まえ、適材適所の対応を可能とするマツダの「マルチソリューション戦略」を具現化するモデルとして、MX-30にはマイルドハイブリッドモデル、EVモデルを設定し、さらにロータリーエンジンを発電機として活用するPHEVモデルも導入予定です。

MAZDA MX-30 EV MODEL(左)

 

 

また、「FUN TO DRIVE -走る楽しさ-」のコーナーには、スーパー耐久シリーズのST-Qクラスに参戦した「Mazda2 Bio concept」を展示しました。

2021年末から2022年シーズンを通じ、石油由来の軽油を1滴も使わず次世代バイオディーゼル燃料のみでレースを戦い抜き、量産車両と同じエンジンでも問題なく次世代バイオディーゼル燃料が利用できることを実証してきました。

カーボンニュートラル時代においてもクルマの本質的な価値である「走る歓び」を進化させ続けていきます。

MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept

 

 

 
最後に

地元広島県内や県外・海外からも多くの方々が来場され、マツダ車オーナーを問わず、オールジャパンのカーボンニュートラルの取り組みを体感されていました。

オランダから旅行で来日されたマツダ車オーナー様

 

また、カーボンニュートラル実現に向けては、G7広島サミットの中でも目標に近づくためには多様な道筋が必要であることが示されており、この度のカーボンニュートラル展示の多様性は、G7各国をはじめとする世界の共通認識となっていくことが期待されます。

 

マツダは自工会をはじめ全てのステークホルダーの皆さまと「共に創る」こと、そしてつながりの輪を広げる活動を進めてまいります。

 

 


―参考―

なお、G7広島サミット開催に合わせたイベントは、「Pride of Hiroshima展」が広島市にある「ひろしまゲートパーク」(旧広島市民球場跡地)で、5月18日(木)~6月11日(日)までの3週間にわたって開催中。

ぜひこちらも合わせてご一読ください!

【マツダ公式ブログ】G7広島サミットに合わせて地元企業26社とともに「Pride of Hiroshima展」を開催

 

カテゴリー:イベント