MAZDA BLOG
2018.4.26

マツダ「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」(1)~Well-to-Wheelの考え方とは?~

2017年の8月8日、マツダは2030年を見据えた技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を発表しました。

(動画:マツダ 技術開発長期ビジョン説明会)

また、このビジョンの実現に向けて、ガソリンエンジンにおける圧縮着火を世界で初めて実用化*した次世代エンジン「SKYACTIV-X(スカイアクティブ・エックス)」を含めた次世代技術を、2019年から導入することを明らかにしています。

* 2017年8月時点 マツダ調べ

公式ブログ:マツダ、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言2030」を公表しました。
https://blog.mazda.com/archive/20170808_01.html

 

このたびブログでは、改めて「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言2030」、特にマツダの「地球」領域に対する課題解決のアプローチについて、2回に分けて深めにご紹介します。

今回は2002年に発表したブランドメッセージ”Zoom-Zoom”からのおさらいと、「Well-to-Wheel」のアプローチについてです。本文が、みなさんのマツダに対する理解と、環境戦略や次世代のクルマと技術に対する期待につながれば幸いですので、ぜひご一読ください。

 

“Zoom-Zoom”ってどんなこと?

まず、これまでのマツダと”Zoom-Zoom”について、振り返ってみましょう。マツダが、ブランドメッセージとして”Zoom-Zoom”を本格的に展開し始めたのは、今から16年前の2002年4月でした。

ニュースリリース:マツダ、新ブランドメッセージ「Zoom-Zoom」を本格展開
http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/archive/2002/200204/0408.html

”Zoom-Zoom”とは、「ブーブー」というクルマの走行音を表す英語の子ども言葉です。幼い頃に多くの人が感じる、動くものへの憧れ。その気持ちを大事にしたいと考え、「走る歓び」はマツダのブランドエッセンスとなりました。

 

「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言」に

“Zoom-Zoom”から5年後の2007年3月、マツダは技術開発の長期ビジョン「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言」を発表。それまでの”Zoom-Zoom”な「走る歓び」に加えて、地球環境と交通環境のサステイナブルな未来に向けた「環境・安全性能の調和」を目指す技術開発計画を定めました。

ニュースリリース:マツダ、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言」を策定
http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/archive/2007/200703/070322a.html

実はこのタイミングで、現在の「SKYACTIV技術」などの話も含まれていました。ご存じでした?

Mazda SKYACTIV Technology

結果、現在のマツダの新世代商品群が生まれ、みなさんから高い評価をいただくことができました。

 

「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言2030」へ

そして「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言」から10年が過ぎ、新たに2030年を見据えたマツダの技術開発長期ビジョンが「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」です。

マツダ「サステイナブル"Zoom-Zoom"宣言2030

世界の自動車産業を取り巻く環境は急激に変化しています。この状況を踏まえ、より長期的な視野に立ち、クルマの持つ魅力である「走る歓び」によって「地球」、「社会」、「人」それぞれの課題解決を目指したい。そこでマツダは、美しい地球と心豊かな人・社会の実現を使命と捉え、クルマの持つ価値により人の心を元気にすることを追究し続けることを、この宣言で示しました。

ニュースリリース:マツダ、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を公表
http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2017/201708/170808a.html

 

 

マツダが目指す「地球」領域での取り組み

それでは、クルマをこよなく愛し、走る歓びを大切にするみなさんと共に、美しい地球と共存するクルマづくりに必要なこととは何でしょうか?マツダは地球領域の取り組みとして、グローバルな視野に立ち、本質的な二酸化炭素(CO2)排出量削減による地球環境への貢献を目指します。「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」示した内容は、以下のとおりです。

■「地球」領域
環境保全の取り組みにより、豊かで美しい地球と永続的に共存できる未来を築いていきます。
<アプローチ>
クルマのライフサイクル全体を視野に入れて、「Well-to-Wheel」の考え方にもとづき、本質的なCO2削減に向けた取り組みを本格化します。
「Well-to-Wheel」での企業平均CO2排出量を、2050年までに2010年比90%削減することを視野に、2030年までに50%削減を目指します。
この実現に向けては、地域/国のエネルギー政策や発電構成に応じたパワーユニットを適材適所に展開をするマルチソリューションが必要です。
実用環境下における燃費改善とエミッションのクリーン化の効果を最大化することを方針とします。
この方針にもとづき、今後も世界的に大多数を占めると予測され、CO2の削減に最も効果のある内燃機関の理想を徹底的に追求し、効率的な電動化技術と組み合わせて導入します。
さらに、クリーン発電地域や、大気汚染抑制のための自動車に関する規制がある地域に対して、EVなどの電気駆動技術を2019年から展開します。

 

「Well-to-Wheel」のアプローチとは?

マツダ「サステイナブル"Zoom-Zoom"宣言2030」ここでカギとなるのが「Well-to-Wheel」の考え方です。「Well-to-Wheel(ウェル-トゥー-ホイール)」とは「燃料採掘から車両走行まで」の意味。マツダは、本質的なCO2総排出量削減のためには、給油・給電後の車両走行段階におけるCO2排出量評価「Tank-to-Wheel(タンクートゥー-ホイール: 燃料タンクから車両走行まで)」だけではなく、エネルギーの採掘・製造・輸送段階のCO2排出量(図1)までも考慮した、この「Well-to-Wheel」視点での考え方が重要だと考えています。

図1
マツダ「サステイナブル"Zoom-Zoom"宣言2030」

例えば、電気自動車(EV)について考えてみましょう。車両走行中のCO2排出量はゼロですが、エネルギー源となる電力を得る過程では、発電方法によって異なる量のCO2(図2)が排出されています。また、世界の国々では火力発電が多くの割合を占めているところもあります。ちなみに2015年度の日本における電源別発電電力量は、石炭・石油・天然ガス(LNG)が83.3%を占めていました(出典:電気事業連合会「FEPC INFOBASE 2016」)。

図2
マツダ「サステイナブル"Zoom-Zoom"宣言2030」

本当により良い地球環境へ貢献するには?そのためにマツダは、車両走行時のみならず、クルマのライフサイクル全体での「Well-to-Wheel」で、CO2排出量削減に取り組む必要があると考えているのです。

 

今回はここまで、いかがでしたでしょうか?次回は次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」も含め、マツダの次世代技術導入プランにおける「マルチソリューション」の考え方についてご紹介します。

引き続きよろしくお願いします!!

 

■動画:次世代ガソリンエンジンSKYACTIV-X: 技術イントロ映像

■動画:次世代ガソリンエンジンSKYACTIV-X: SPCCI
(SPCCI: Spark Controlled Compression Ignition 火花点火制御圧縮着火)

カテゴリー:クルマ