このボタンを押したらこうなります! 「MRCC・CTS」編
突然ですが、皆さんは普段マツダ車で運転するとき、「このボタンはどう使うのだろう」と思われたことはありませんか?
例えば、ステアリングについているこのボタン、どのような時に使うかご存じでしょうか。
これは「MRCC(マツダ レーダークルーズコントロール)」と「CTS(クルーズ&トラフィックサポート)」の操作で使うスイッチです。
もしかしたら「使い方が分からないので触ったことがない」という方もいらっしゃるかもしれません。
MRCC・CTSとは?
MRCCは、マツダの先進安全技術「i-ACTIVESENSE」の一つ。
運転者がアクセルペダルやブレーキペダルを踏まなくても、設定した速度での定速走行や、前方車との車間距離を車速に応じて一定に保つ追従走行ができるシステムです。
ドライバーの認知や運転操作をサポートすることで、運転の負担を軽減する役割を担っています。
CTSは、MRCCの機能に加えて、ステアリングアシスト機能が追加されたシステムのこと。
車線を検知している場合は車線に沿った走行を、車線を検知できない場合は前方車の走行軌跡に沿った走行をアシストします。
MRCCとCTS、一見すると似た機能のように思われるかもしれません。
違いは、ステアリングアシスト機能のあり・なしのみです。
どちらの機能も高速道路や自動車専用道路を走行中にお使いいただくことで、アクセルペダルやブレーキペダルの使用頻度が減り、長時間の運転でも運転の疲労が大きく軽減されますが、以下のようなシーンで使い分けていただくと、より楽しく安心して走行できるようになります。
【MRCC】 高速道路や自動車専用道路で追従走行をしながらも、ご自身でハンドル操作をしたい場合。
【CTS】 高速道路や自動車専用道路での追従走行時に、ハンドル操作もアシストを入れることで疲労を軽減したい場合。
今回のブログでは、より快適で安全なドライブを楽しむことができる機能「MRCC・CTS」について、操作方法を詳しくご紹介します。
■動画でご覧になりたい方はこちら(MAZDA CX-30)
※以下はMAZDA CX-30オートマチック車(全車速追従機能付)の操作方法です。車種/グレードにより操作方法が異なりますので、必ず取扱説明書をご確認ください。
① ONにする
MRCCスイッチを押しこむと、MRCCがONになりスタンバイ状態になります。
※速度30km/時以上が条件です。
② 速度を設定する
アクセルペダルの操作で設定したい速度に調整し、RES&SET+/SET-スイッチを押し上げる (SET+) または、押し下げる (SET-) (※)と定速走行を始めます。ディスプレイには設定速度が表示され、緑色のMRCCセット表示が点灯します。
前方車との車間距離を調整するときは「CANCELスイッチ」を押し上げ/押し下げ(※)ます。
押し上げると車間距離が長くなり、押し下げると車間距離が縮まります。
(※)「RES&SET+/SET-」スイッチと「CANCEL&車間調整」スイッチには、「押し込む」「押し上げる」「押し下げる」の3つの操作があります。
また設定速度は「RES&SET+/SET-」を押し上げると速い速度に、押し下げると低い速度に変更できます。
渋滞などで一旦停止した状態から発進するときは、アクセルペダルを軽く踏むか、「RES&SET+/SET-スイッチ」を押し込むことで発進します。
「CANCELスイッチ」を押し込んだり、ブレーキをかけたりすると一時的にMRCCが解除されます。
再開する時は「RES&SET+/SET-スイッチ」を押し込むことで、設定済みの車速でMRCCが再開されます。
機能をOFFにするには「MRCCスイッチ」を押し込みます。
① ONにする
CTSスイッチを押すと、CTSがONになりスタンバイ状態になります。
② 速度を設定する
アクセルペダルの操作で設定したい速度に調整し、RES スイッチを押し上げる (SET+) また は、押し下げる (SET-) (※)と定速⾛⾏を始めます。
ディスプレイに設定速度が表⽰され、同時に CTS スタンバイ表⽰ (⽩⾊) が CTS セット表⽰ (緑⾊) に変わります。
(※)「RES&SET+/SET-」スイッチには「押し込む」「押し上げる」「押し下げる」の3つの操作があります。
追従⾛⾏機能の条件をすべて満たすと追従⾛⾏が作動可能になります。
また、ステアリングアシス ト機能の条件をすべて満たすと、車線を検知している場合は車線に沿った走行を、車線を検知していない場合は先行車の走行軌跡に沿った走行をアシストします。
設定速度を変更するときは、MRCCと同様、RES&SET+/SET-スイッチを押し上げる (SET+) と加速し、押し下げる (SET-) と減速します。
また追従走行時の車間距離の変更もMRCCと同様、CANCELスイッチを押し下げると車間距離が短くなり、押し上げると長くなります。
※ステアリングアシスト機能の解除
追従走行機能が解除されたときや白線や黄線を検知できない、または前方車を認知できない場合など、特定の条件下でステアリング機能が一時的に解除される場合があります。使用前には必ず取扱説明書でご確認ください。
走行途中にMRCCからCTSに、あるいはCTSからMRCCに切り替えることも可能です。
注意点としては、MRCC・CTSとも、対象物(レーダーを反射しにくい形状の車両など)、天候状況(雨・雪・霧など)、道路状況(カーブが多い・坂の繰り返し)などの条件によっては適切に作動しない場合があります。
またMRCC・CTSは、ドライバーの安全運転を前提としたシステムで、事故被害や運転負荷の軽減を目的としているため、各機能には限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけてください。
マツダでは、「MAZDA PROACTIVE SAFETY」という安全思想に基づき、以下の3段階に分けて様々な先進安全技術「i-ACTIVESENSE」を開発しています。
- 人間中心のペダルレイアウトやオルガン式ペダルなど、日常の運転中に常に発生している認知・判断・操作の各ステップで、適切な行動と運転環境を整える「ベース技術」
- 衝突被害軽減ブレーキやAT誤発進抑制制御など、日常の運転中のドライバーの認知をサポートするとともに、緊急時における事故被害の防止・軽減をサポートする「アクティブセーフティ」
- 万一衝突したときなどに乗員や歩行者の保護を行う「パッシブセーフティ」
MRCC・CTSは、「2. アクティブセーフティ」の領域で、ドライバーの認知や運転操作をサポートすることで、運転負担を軽減する役割を担っているのです。
マツダ車にお乗りの方は、ぜひこの機能をお使いになってみてくださいね。
今後も、マツダ車に搭載されているさまざまな機能を分かりやすくご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!
※今回はMRCC・CTSの機能の概略をご紹介したものです。車種・グレードにより装備・使用方法に差がありますので、使用にあたっては必ずお乗りのおクルマの取扱説明書をご確認のうえ、正しい使い方をしていただくようお願いいたします。
・オーナーズマニュアル
https://www.mazda.co.jp/carlife/manual/