操業開始から40年。もう一つのマツダ車のふるさと、“防府工場“をご紹介します
マツダ車にお乗りの皆さんの愛車。 どこで作られているかご存じですか?
マツダは、国内に2つの生産拠点があり、一つは本社のある広島県の本社工場、もう一つは山口県の防府(ほうふ)工場で生産されています。
防府工場で現在生産しているのは、MAZDA2・MAZDA3・MAZDA6・CX-3・CX-30・CX-5の6つの車種。
読者の皆さんの中にも、これらマツダ車のオーナーの方がいらっしゃるかもしれません。
防府工場は、高品質・高効率なモノづくりへの継続的な取り組みとともに、グローバルに展開している生産拠点のマザープラントとして、常に業界No.1を目指し、培った技術を各拠点に展開する役割を担っています。
ここ防府工場は、1981年の開所から今月でちょうど40周年を迎えます。
地元である防府市と密接なつながりを持ち、操業当初から地域と共に歩み発展してきた工場です。
今回のブログでは、防府工場を語る上で欠かせない「地域とのつながり」についてご紹介します。
防府工場 総務事務所
歴史と文化を育む防府市
まず防府市(ほうふし)についてご紹介します。
防府市は本州最西端の山口県、中南部に位置します。
一級河川である佐波川の下流に開け、県下最大の平野と瀬戸内海に面した自然豊かな場所です。
また学問の神様「菅原道真公」が祭られている防府天満宮があるなど、歴史と文化に恵まれた街でもあります。
写真左:防府平野と瀬戸内海、 写真右:防府天満宮
ここに、本社工場に続く国内生産拠点として誕生したのが「マツダ防府工場」です。
1981年に「中関(なかのせき)地区」で変速機を、1982年に「西浦(にしのうら)地区」で車両をそれぞれ生産開始しました。
中関地区
西浦地区
実は、現在工場がある場所は、かつて広大な塩田地帯でした。
なかでも江戸時代中期から約260年にわたり築かれた三田尻塩田は、「赤穂」(兵庫県)に次ぐ国内第2位の製塩場として、1959年に塩田が廃止されるまで重要な役割を果たしました。
現在の様子と写真で比べてみると、塩田跡地に建てられた工場だということがお分かりいただけるかと思います。
西浦地区の正門周辺 (左: 以前の様子、右:現在)
地域と共に成長し歩んできた防府工場
工場の操業開始に向けて、港やトンネル開通など工場を取り巻く周辺環境にさまざまな整備が行われ、インフラが整っていきました。
そして、1981年に変速機の生産を開始。 車両生産については1982年に第1工場、1992年に第2工場増設と徐々に拡大していきました。
累計生産台数を見てみると、2013年に車両の生産1,000万台、2019年には変速機の生産 4,000万台を達成するなど、着実に成長を果たしてきました。
累計生産台数1,000万台達成セレモニー
こうして歩んできた歴史の中で、操業開始当初から防府工場が常に大事にしてきたこと。
それは、いかに地域に受け入れられ、共に歩んでいけるかでした。
地域の皆さんと積極的に触れ合う取り組みとしてまず始めたのが、1982年の車両工場操業開始とともにスタートした「マツダ招待サッカー大会」です。
当初、工場内のグラウンドで4チームが参加しスタートした大会でしたが、その後地元のサッカー協会や防府市の尽力もあり、今ではその10倍近くのチームが出場する県内屈指の大会として、地域に根付いた活動となりました。
防府工場の受付ロビーには、地域貢献の第一歩として始めた行事として、今でも、開催当初の写真が飾られています。
他にも地域とともに成長してきた活動の一つとして、防府市に根差す企業が協働で地域貢献活動を行う「愛情防府運動」があります。
「大切にしたい 一番好きな街だから」をテーマに始めた取り組みで、マツダは参加企業の事務局として100社を超える企業の皆さまと、お祭りやスポーツ交流など多岐にわたる活動の企画・実行を推進させていただいています。
毎年10万人以上の来場者が訪れる「愛情防府フリーマーケット」では物品販売だけでなく、コンセプトモデルやレースカーの展示などでマツダに触れていただきました。
「愛情防府フリーマーケット」 787B展示
社内イベントから地域に開かれた活動へと発展した 「マツダ駅伝競走大会」
年間、約1万人にご利用いただいている工場見学ツアーでは、社会見学に訪れた子どもたちや一般のお客さまにクルマづくりの現場を肌で感じていただいています。
さらに、全国各地より多数のお申込みをいただく船積み見学会では、工場で完成した車両が大型の自動車専用船に積み込まれていく様子や、その船内の現場を体験いただいています。
船積みシーン
船積み見学会(船内の車両を固定する作業)
また観光名所の防府天満宮では、冬の節分祭で防府工場の社員が「福むすめ」と呼ばれる巫女姿に扮して祭事に奉仕。
防府天満宮「節分祭」
防府市で開催されるマラソン大会では長年マツダ車提供やボランティア派遣を行い、地域の歴史や文化を大切にしています。
防府読売マラソン大会(大会車)
生産を支えて頂いた恩返しをしたいという「感謝」の気持ちから、地域に根差した企業として地元の活性化に向けた積極的な取り組みを行い、年間のべ約2,000人の社員がボランティアとして活動参加を行っています。(2019年度)
防府工場の地域とのつながり、いかがでしたでしょうか?
ご紹介したように防府工場は、まさに地域とともに歩み、技術と人の温かさにより発展を繰り返してきた工場です。
共に成長し応援していただいた地域の想いも詰まったマツダ車を、日本全国、そして世界にお届しています。
マツダ車にお乗りの皆さんにも、マツダ車の “第2のふるさと”として、防府工場について親しみを感じていただけると嬉しいです。
■防府工場で生産される車種のご紹介(オフィシャルサイト)
MAZDA2、MAZDA3、MAZDA6、CX-3、CX-30、CX-5
■防府工場 工場見学について
https://www.mazda.com/ja/about/hofu-factory/
※感染症予防対策として、現在各見学の受付は中止させていただいています。