【新型マツダアテンザ】チーフデザイナーインタビュー!
「生活の中にアートを届けるようなデザインを」
そう語るのは、新型マツダアテンザを担当する、玉谷聡(たまたにあきら)チーフデザイナー。
今日は、玉谷チーフデザイナーのインタビューを通して、新型アテンザのデザインコンセプトと、デザイナーの熱い想いをご紹介します。
センセーショナルだった「靭(SHINARI)」の影響
新型アテンザのデザインの原点は、魂動(こどう)デザインを体現したコンセプトカー「靭(SHINARI)」にさかのぼります。
「靭で表現されたボディの躍動感、スピード感、緊張感といったこれまでにない難しいテーマを、今回の新型アテンザという量産車で引き継げたことに、本当に満足しています。」
1つ1つの案を検討しながらブラッシュアップし、細部にまでこだわった新型アテンザのデザイン。例えばフロント部分を「顔」に見立てると、あたかも骨格があるかのような生命感あふれる表情を持たせています。エクステリアのなかでも一番時間をかけて苦労したのが、フロントからサイドを経てリアに流れる「ライン」の表現。
「靭のデザインを引き継ぐかたちで取り組んではみたものの、難しすぎて一旦はモチーフを使うことを諦めかけました。しかし2010年に靭が発表されると一大センセーションが巻き起こり、これはやるしかないと思いましたね」
こだわりを積み重ねて完成したデザイン
靭が力強いスタイリングを実現できている最大のポイントは、ノーズからリアに向かって通った1本の「ライン」です。
「これは、靭が「広く」「低い」からこそ実現できるのです。ところが量産車である新型アテンザの制約条件では1本のラインがキレイに通らない。もうこれこそ七転八倒して悩み抜きました。」
モデルを何度も作って試行錯誤した結果、ラインを2本に分けることを思いつきました。
「ラインのコントロールが少しでも狂うと、子供っぽい表現になってしまう。全体のバランスにはすごく気を使いましたね。」
同時にこだわったサイドの面質と合せた結果、クルマに映り込む光や景色の躍動感が、玉谷チーフデザイナーの納得いくものになったそうです。
「クルマが走っていても、止まっていてさえも、映り込みにハッとさせられるようデザインをしているので、是非注目して欲しいですね。あと、これはトリビアなのですが、斜め後ろからクルマを見ると、フロントタイヤの後ろとフロントドアにそれぞれ同じ景色が映るポイントがあって、そこから外に視点を動かすとそれらがシュッと1つになるのです。」
走りとデザインも「統一感」
デザイナーも開発初期から実車で走り込み、デザインとしても「クルマとの統一感」をどう表現するかを突き詰めた新型アテンザ。
「見て感じる走りへの期待と、実際に運転して感じる走りの感覚との『統一感』。これはアテンザへの強いこだわりです。」
そして最後に、新型アテンザへの想いをこう語りました。
「CDカーとしての品格、魂動デザインの意志ある動きの中に、見る人をドキッとさせるようなアーティスティックな美しさを織り込みました。お客様の『生活の中にアートを』。部屋に絵画を飾るように、新型アテンザも普段の生活の中で心を生き生きとさせる、そんなクルマであって欲しいです。」
BSジャパンにて、2012年11月にマツダを特集した番組が放映されました。見逃した方は、是非こちらからご覧下さい^^ 本日ご紹介しました、玉谷チーフデザイナーも番組内で熱く語っています。
BSジャパン 「ワン&オンリーをめざせ!〜ある自動車メーカーの挑戦〜」