【新型Mazda3】ユーラシア大陸横断プロジェクト「ルート3」レポート
今年6月にメディア向けイベントでデビューした「新型Mazda3(日本名:マツダ アクセラ)」。
9月10日にドイツで開催される「フランクフルトモーターショ−」での出展を予定しています!
この「フランクフルトモーターショー」に向けて、マツダモーターヨーロッパがユーラシア大陸を横断する「ルート3」というプロジェクトを行っています。
これは日本から船で運ばれた8台のMazda3が、8月3日にロシアのウラジオストクを出発し、約1ヶ月をかけて、ドイツのフランクフルトまで、約15,000kmを走破するという壮大な耐久テスト。今日は、現地から届いたレポートの一部をご紹介します!
3度目の長距離走行チャレンジとなる「ルート3」
広島からドイツまでの長距離走行チャレンジは、1977年にMazda323(ファミリア)で初めて実施。過酷な道路状況での完走により「高い耐久性能」を証明しただけでなく、困難に立ち向かい、常識を変えていくマツダのスピリットを表現してきました。
そして今回は、1990年にMazda626(カペラ)で実施したのに続いて3度目のチャレンジとなるのです。
ウラジオストク(ロシア)へ出発
山口県防府市にある防府工場にて、丹精込めて作られた8台のMazda3。横浜港経由の航路でロシアに向かいました。
船に揺られること数日、ウラジオストクに到着。道行く人から声援をいただきながら、マツダディーラーに向かいます。
出発準備を始めると、取材に同行したマツダヨーロッパの一部メンバーからざわめきが。
てっきり特殊なサスペンションを装備するものだと思っていたようです。ところが実際行われたのは、普段車両を受け取った時に行う基本チェックと、ホイールを標準の18インチから、ロシアで現地調達しやすい16インチに履き替えるだけ。
専用装備なしに、本当に15,000キロもの距離を完走できるのでしょうか?!
日本では考えられないデコボコ道、天候、ドライバーの疲労。想像を絶する超長距離走行への挑戦が、スタートします!
強烈なデコボコ道、強雨、そして牛(?)との格闘
「ロシアに初めて訪れる方が、移動手段に車を検討しているなら、やめときましょう。素直に鉄道をつかうべきです。」
ロシア・ウラジオストクからの道中、参加者の一人がこうつぶやくほど、ほとんどの道路はオフロードに近い、ワイルドな道が続きます。あちこちにある“くぼみ”に足を取られながら進んでいると、こんどは強雨に見舞われ、池のような水たまりを進んでいきます。
そしてやっとの思いで到着したブラゴヴェシチェンスクで一休み。
ようやく舗装された道となり、ほっとしたのもつかの間、出発1時間後にトラブル発生。「パンク」です。
オフロードさながらの悪路が、タイヤにダメージを与えていたのでしょうか。10分でタイヤを交換して、すぐに旅を再開。
アムール河を一望する絶景や広大な草原を堪能しながら、スムーズなドライブを進めていると、今度は別の車の足回りに異常を感じ、やむなく再停止。よく見るとホイールのリムにゆがみを発見。過酷なデコボコの衝撃によるダメージは、タイヤだけではなかったようです。
すっかり砂や粉塵を身にまとったMazda3が次に遭遇したのは、牛、牛、そして羊。車道のあちらこちらで群れている牛や羊を刺激しないように、そろりそろりと進みます。
牛の大群に別れを告げて、ドライブを続けると、今度は渋滞。原因は開かずの踏切でした。ゆったりと低速で通過する貨車は数えることなんと72車両。
山脈越えで発生した最大の危機
数々の困難を乗り越え、ふと窓に目を向けると、巨大な湖の湖面を反射する太陽の輝き、新緑の活力ある彩り、それを優しく包み込む雲。そんな壮大なロシアの絶景をカメラにおさめるべく、フロントドアに「サイドカメラ」を装備しました!
しかしっ、2,200キロの走行で、ピカピカだったサイドカメラが、こんな姿に。。。走行の過酷さが伝わります。
粉塵に耐えながら、山越え谷越え。果てしなく続く山道は、まさにダートトラック。ドライバーにも疲労の影が出始めた時、新たなトラブルが発生!2台のタイヤがバーストしたのです。
サポートカー(CX-9)はタイヤ/ホイール交換で対応ができましたが、Mazda3の7号車のダメージが深刻。大きな岩への接触で、後輪左側のサスペンションが破損してしまったのです。診断の結果は、「パーツ交換」でした。7号車の旅はここで終わってしまうのでしょうか・・・・?!
ゴールであるフランクフルトまで、7,000km。Mazda3の飽くなき挑戦は、まだ続きます!