魚のあんこうとお花畑の意外な関係とは!?
梅雨空が続き、台風の影響も気になりますね。
そんな中、今日は心がぱっと華やぐような写真からスタートしましょう♪
色鮮やかな、赤や白やピンクの花々。
実はこれ、マツダの本社工場内で育てている花たちなのです!
本社工場が取り組んでいる活動「あんこう作戦」の一事例。工場の一角で、毎日マツダ社員がせっせとお世話をしています。
ん?それって魚の「あんこう」??
と、気になる活動名の由来はあとで説明するとして^^
会社構内で季節の花々が咲くのは、珍しいことではないのですが、ここが他と違うのは土壌!
両手で持っている土のようなもの(写真上)、「スラグ」っていうんです。
聞き慣れない名前ですが、「スラグ」は、自動車部品の製造過程で、鉄を溶かし製品をつくる際に出る廃棄物のこと。ここでは、スラグを肥料として土に混ぜ、花畑を作っているのです。
最初のきっかけは、
「スラグをゴミにせず、何とか付加価値をつけてリサイクルできないかな?」
という発想。ここから工場内での試行錯誤が始まりました。
そして、スラグの成分分析から驚きの結果が!スラグには、培養土に必要な成分(窒素・リン酸)を多く含んでいることが分かったのです。雨で流れても環境に影響がないことも確認できたので、早速土と混ぜて、季節の花々、ベゴニアとサルビアを植えてみたところ、こんな美しい花たちを咲かせてくれました。
下の写真に写っているのは、この花畑の考案者、本社工場の菅(すが)さんです。
「業者さんとも連携し、まず小松菜で試してみたら、とても発育が良かったんです。今回は、工場周辺に花が咲く光景を想像しながら、花畑づくりに挑戦しました。今は職場メンバーが毎日当番制で水やりをしています。廃棄物を資源として使えるのは嬉しいですし、一日でも長く花たちが咲き続けるよう、メンバー全員で育てていきます!」
興味深いことに、成分の違うスラグを使うと、雑草の成長を妨げる特性があることも分かったんです。雑草を抜いた後に蒔くことで、草が生えにくくなり、草取りの回数も減りました。成分が違うだけで、正反対の効果があるとは、驚きですね!スラグを再利用することで、廃棄費用も削減できました。
このように、本社工場では、以前から廃棄しているものたちを全てゼロできないか、という視点で日々取り組んでいます。その活動が、冒頭でご紹介した「あんこう作戦」!余すところなく食べ尽くす冬の味覚になぞらえて、つけられた名前なんです^^
クルマづくりで発生する廃棄物をゼロにすることで、豊かな社会に貢献していきたい、活動の根底にはそんな思いが込められています。そして、これらの活動は、既成概念に捉われずに、遊び心を持ちながら、新しい付加価値を追求していく、マツダの姿勢に通じているのです。
さて、撮影時に満開だった花たちも、そろそろ花期が終わりに近づいています。
次は、どんな花たちが工場を彩ってくれるのでしょうか♪