大型放射光施設「SPring-8」を活用し、兵庫県立大学との共同研究を開始します。

マツダと公立大学法人兵庫県立大学は、SPring-8（スプリング・エイト）を活用した材料開発研究に関する、共同研究契約を締結しました。

SPring-8とは、兵庫県佐用郡にある世界最大級の大型放射光施設。放射光を用いてナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究が行われています。

（写真 左：大型放射光施設SPring-8（兵庫県佐用郡））
（写真 右：兵庫県立大学 放射光実験施設 BL24）

この共同研究においては、放射光による分析手法を活用し、自動車の実走行に近い状態の温度下において、材料のナノスケールレベルの構造分析を行うなどの取り組みを実施します。これによって、これまで解明されていなかった材料物性発現のメカニズムの解明を目指しています。この研究により、自動車触媒における貴金属材料の使用量低減や新規高分子材料の開発などの成果が期待されています。

研究テーマは、「微細複合材料の放射光分析法の研究」。平成28年度から平成37年度までの10年間を研究期間としています。

実施体制は、マツダ株式会社技術研究所と兵庫県立大学産学連携・研究推進機構放射光ナノテクセンター、同大学高度産業科学技術研究所が共同で研究を実施します。

（イラスト：貴金属シングルナノ粒子触媒技術）

マツダは、この研究により、これまで取り組みを継続してきたものづくりをさらに追究し、「すぐれた環境安全性能」と「走る歓び」を両立したクルマをグローバルに広く提供。さらなる省資源化や地球環境保護への貢献をめざします。

また、兵庫県立大学は、この共同研究を通じて、新材料の開発による環境負荷の低下をめざすとともに、兵庫県立大学が保有する放射光、計算科学並びに材料工学の各科学技術研究基盤を融合させた研究体制を産業界と共同で構築し、産業界のものづくり技術革新を支えていきます。

■公立大学法人兵庫県立大学
http://www.u-hyogo.ac.jp/　（兵庫県立大学公式サイト）

■大型放射光施設「SPring-8」
http://www.spring8.or.jp/ja/　（SPring-8公式サイト）

■マツダのナノテクノロジー関連ニュース「貴金属シングルナノ触媒技術」
https://newsroom.mazda.com/ja/publicity/release/2009/200901/090108a.html　（ニュースリリース）