MAZDA BLOG
2017.10.11

将来のモノ造りを担う地元広島の高校生、ルーチェロータリークーペのレストアを体験!

 

将来の自動車産業を担う若い皆さんに、モノ造りの奥深さ働く事の意味・やりがいを感じていただきたい。

 

その想いのもと、2017年8月9-10日、9月18日の計3日間で、地元広島の高校生によるレストア体験イベントを開催しました。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

高校生レストア体験では、広島市近郊の工業系高校の生徒に、実際にクルマに触れてレストアの作業を体験してもらっています。

3回目を迎える今回は、計22名の高校生が参加されました。

(市立広島工業高校、県立広島工業高校、県立宮島工業高校、県立呉工業高校、国立呉工業高専、山陽高校、呉港高校)

 

第1弾としてコスモスポーツをレストアして以降、毎年実施しています。第2弾はR360クーペをレストアしました。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

第3弾として今回レストアするのは、「ルーチェロータリークーペ」

1969年、マツダの最上級乗用車として登場しました。

 

ルーチェロータリークーペ

 

レストア体験は、「ボディ」、「シャシー」、「パワートレイン」の3チームに分かれて、

それぞれのテーブルで作業を行います。

 

① ボディ

ボディチームでは、塗装面の洗浄、電装品チェック、板金補修を行います。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

板金補修では、2000年に技能五輪銀賞を受賞した渕上 浩章(ふちがみ ひろあき)が、板金の基礎である、ハンマーの使い方を説明しました。

 

一見簡単そうに見えるハンマー作業ですが、正しく使わないと見栄えも悪くなりますし、安全に作業ができません。

ハンマーの柄(え)は力を増やすためにあり、柄の長さは手から肘くらいの長さが適切であることなど、様々な説明を受けました。

 

その後、アルミ製のスカッフプレートに実際にハンマーを打ち込み、長年の使用によって出来てしまっていた凸凹を修正しました。

 

 

機械科で金属について勉強している、県立呉工業高等学校3年の花房 大地(はなぶさ だいち)さんは、「最近では、鍛造で鍬(くわ)を製作しました。将来はマツダに入社して技能五輪に挑戦してみたいです。」と目標を語ってくれました。

 

(写真右:真剣にハンマーを叩く、花房さん)

 

② シャシー

シャシーチームでは、部品研磨、ブレーキパイプ成形を行います。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

部品研磨では、レストア作業が6時間を超え終盤を迎えるころには、地金が見える程ピカピカになっていました!この「ひとつの目標に向かってひたむきに努力する姿」に、私たちも心を打たれました!。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

③ パワートレイン

パワートレインチームでは、RE部品計測(摩耗度合)、ロータリーエンジンの分解/組立を行います。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

山陽高等学校2年の渡邉 弘斗(わたなべ ひろと)君は、「ロータリーエンジンの組み方や電気で動くパーツの仕組みを知ることができました。社員の人たちが分かり易く説明してくれて良かったです。」と新たな知識に触れて満足そうな様子でした。

 

 

最後に、この3日間のレストア作業がこれからどうなっていくのかをイメージしてもらいたいと、特別に第1弾でレストアしたコスモスポーツもお披露目しました。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

学生の皆さんにも車内に実際に乗り込んでもらいましたよ^^ とってもうれしそう!

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

レストアメンバーがエンジンを掛けると、「興奮しますね!音がかっこいい!」と生のロータリーサウンドに大喜びでした!自分が携わったレストア後のルーチェがこのように綺麗になり、エンジンサウンドを奏でると喜びも倍増でしょう^^

 

 

実は、今回参加出来なかった学生さんの為に、部品の一部を学校に持ち帰って、作業の続きをしてもらいました。そして1か月後の9月18日(祝月)には、学生の皆さんに、作業の部品を持ってきてもらいましたよ。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

機械を使って作業するのと変わらないほど綺麗な出来栄えのものがあり、

「学校にある機械で磨いたんですか?」と聞くと「いや、金ブラシと紙やすりでひたすら磨きました!」とのこと。

 

これにはレストアメンバーも驚きました。

 

各校の学生さん達はお互いの作業内容が気になる様子。「ここはどのように作業したのかな?」など意見を交換し合っていました。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

また、自分達が作業した部品が組みつけられ、ルーチェの一部分となってゆくことを想像し、生徒さんたちは感慨深い表情をみせていました。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

また、午後にはマツダ本社工場見学も。学生さんは、「普段見られないような所も見せてもらえ、どのようにしてクルマが出来ているのかや、社員の方が職場にどんな工夫をしているのかを知ることが出来て良かったです。」と自動車産業への興味をさらに深めてもらいました。

 

参加した学生の皆さんは、自動車の部品を自分の手で作業して修復することに目を輝かせていました。

 

ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア ルーチェロータリークーペ 高校生 レストア

 

 

マツダはこれからも、みなさまと「ものづくりの奥深さ」を分かち合っていきたいと思います。

 

ルーチェロータリークーペ

 

過去の高校生レストア企画については、こちらをご覧ください。

 

▲マツダのDNA伝承!将来のモノ造りを担う高校生、コスモスポーツレストア体験(2015年9月3日)

https://blog.mazda.com/archive/20150903_01.html

▲【R360レストアプロジェクト】高校生と共に伝承されるマツダのDNA、モノ造りの奥深さを学ぶ。(2016年11月22日)

https://blog.mazda.com/archive/20161122_01.html

カテゴリー:クルマ