MAZDA BLOG
2017.11.21

【潜入取材】マツダの冬季自動車試験場の裏側に迫ります!

雪道でも安心安全にドライブを楽しみたい!

剣淵試験場走行テスト

 

みなさん、“雪道のドライブを安心安全に楽しみたい!”と思ったことはありますか?

 

“雪が積もる季節にも、お客さまに安全で快適に走行していただきたい”

 

この強い想いのもと、マツダの北海道・剣淵(けんぶち)自動車試験場では、積雪路面での安全走行システムの開発テストや、氷・雪害などに対する技術開発・商品性能向上など、寒冷地特有のテストを行っています。

 

剣淵試験場走行テスト

 

クルマの冬季試験場ってどのように造られているのでしょう。今回はその裏側に迫ります!

 

雪道職人によって造られる質の高い試験場」って…!?!?

実は、試験場の地盤から整えることがとっても大事なんです。

 

剣淵試験場 株式会社寒地技研 タイヤショベル

 

 

試験場ってどのように造られているの?

では、実際にはどのように試験場は造られるのでしょう?ここからは、動画と共にご紹介します。

 

まずは、雪を取り除く作業から。

こちらは、試験場の雪を取り除くロータリー除雪車による投雪作業です。

 

冬季テストの期間中の降雪時、及び定期的に試験路の走行確保のため、ロータリー除雪車による作業を行っています。

 

 

次にご紹介するのは、タイヤショベルによる路面上の除雪及び試験走行で荒れた路面を整正し、良好な路面状態を維持する作業です。

 

 

圧雪路面の品質を維持するためには、走行試験前にコースを走り、路面を仕上げます。

 

 

気候条件に左右される路面の品質

剣淵試験場 株式会社寒地技研 タイヤショベル

 

クルマの技術開発が進む中で、冬の試験にむけて、より道路の品質を確保する事が必要となってきています。雪の質は毎年変わり、地盤が整っていなければ、冬に試験場で走行テストを行う事ができません。かつては平均的に-20度~30度は下がり、雪も安定的に積もっていましたが、近年は雪がほとんど積もらない年やテスト期間中に雨が降ることがあり、コースを管理する事が年々難しくなっています。

 

その管理が大変難しい試験場の管理を、初夏の雪がない季節から準備し、コースづくりを進めてくださっているのが剣淵町の地元メンテナンススタッフ(株式会社寒地技研)のみなさまです。

 

剣淵試験場 株式会社寒地技研
(写真:株式会社寒地技研 メンテナンススタッフの皆さん)

 

 

夏の試験場って、どうなってるの?

剣淵町 民有林林道 西原線

 

では、夏季の試験場はどうなっているのでしょうか?

 

写真をよく見てみると、「西原線」の文字が。

 

実は、夏場や雪のない季節は、町民の方々が行き来する「林道」なんですよ。雪が大量に積もり通行止めになる冬季だけマツダの冬季試験場、テストコースとして剣淵町より利用をゆるされているんです。

 

 

メンテナンスをしてくださる株式会社寒地技研 代表取締役の鈴木雅己(すずき まさみ)さんは、こう語ります。

 

「夏場には、試験場の地盤を整える作業を行います。過去には8~9月にかけて台風に3回見舞われ、道が川のように流れるほどの、大きな被害にあうこともありました。圧雪路面の下の地盤が大切で、地盤がしっかりしていないと、質の高い試験場は確保できません。夏場には定期的に、小さく砕いた石を凹凸な路面に補い、地盤をローラーで締め固めることで、路面を整え、維持強化を図っています。」と語りました。

 

夏に地盤を整えることが、冬の試験場の品質を大きく左右するのです。

 

 

降りしきる雨や雪、そして悪路。

いかなる路面に遭遇しても、思いのままの走りを実現するために。

 

 

質の高い試験場のおかげで、マツダのエンジニアは雪の上で安全性能を確認する「雪上テスト」や溶けた雪の上で走行の確認を行う「融雪テスト」など、寒冷地でのクルマの品質を徹底的に検証することができます。剣淵町の皆さまと、どんな状況でも走る歓びをお届けしたいマツダの想いが、新世代4WDシステム、i-ACTIV AWDやG-ベクタリング コントロール(GVC)などを誕生させたのです。

 

さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

i-ACTIV AWD⇒http://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/awd/

G-ベクタリング コントロール(GVC)⇒http://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/skyactiv/gvc/

 

マツダは、これからも一人でも多くの方に、走る歓び”を体感いただき、お客さまの人生をより豊かにすることを目指してまいります。

 

(写真左:約22年間、毎年剣淵試験場を支えてくださっている長谷川 和夫さん (ハセガワ カズオ))

 

9月1日、平成29年度 剣淵町表彰式典が行われ、剣淵町に「CX-5」を公用車として寄贈をしたことへの感謝状が早坂剣淵町長より贈呈されました。「挑戦し続ける」マツダの企業姿勢を共感いただいたことがご縁になり、1990年に「マツダ剣淵試験場」が開業しました。以来、剣淵町の皆さまのご協力をいただきながら、冬期試験が行われています。

 

あらためて、剣淵町の皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいです。

 

剣淵町表彰式典 マツダ株式会社 取締役専務執行役員 菖蒲田 清孝 剣淵町長 早坂純夫
(左:マツダ株式会社 取締役専務執行役員 菖蒲田 清孝(しょうぶだ きよたか)、右: 早坂純夫(はやさか すみお)剣淵町長 )

 

過去の北海道剣淵町に関する記事はこちらをご覧ください。

▲マツダの第二のふるさと、北海道剣淵町へ行ってみました。(マツダ公式ブログ)

https://blog.mazda.com/archive/20170303_02.html

 

剣淵試験場 株式会社寒地技研

 

 

カテゴリー:ストーリー