MAZDA BLOG
2020.8.7

CX-30 開発Stories: 最も美しいコンパクトクロスオーバーを目指して

「MAZDA CX-30」の開発を担当したエンジニアやデザイナーが、このクルマに込めた想いやこだわりをご紹介する「CX-30 開発ストーリー」。

2回目の今回は、デザイン開発を統括したチーフデザイナー 柳澤 亮(やなぎさわ りょう)が語ります。

*前回の記事(開発主査の想い)はこちら

 

美しさのその先を目指して

クルマのデザインというと、デザイナーの思うように描いていると思われるかもしれませんが、実際はデザイナーが好きに描けるものではありません。

人が乗るための充分な空間や荷室のスペース、エンジンをはじめクルマを動かすのに必要な何万点にも及ぶパーツなど、様々な要素や条件を折りこんだ上で、何もなかったように美しいデザインをする必要があります。

CX-30は、外観はコンパクトですが室内は広く、本来ならデザインの制約はより多くなります。ですが、このデザインは、ほぼ迷いなく一発で決まりました。」

「実は私自身がCX-30のようなクルマが欲しいと思っていたのです。

普段はRX-8に乗っていますが、帰省するときには妻のデミオに乗って家族3人で広島と東京を往復しています。

荷物は工夫して積み込んでいますが、もう少しスペースが欲しいと感じることも。子供も大きくなり、スノーボードやデイキャンプにも行くので、『もうすこし室内空間をしっかり使えて、荷物も簡単に積めるクルマがあれば』と考えていました。」

 「私たちデザイナーはとにかく美しいカタチを追求するのですが、それはCX-30でも変わりません。

加えて、このクルマは居住性や日常の使い勝手もとても重要。何としてもそれらを両立したかったからこそ、エンジニアには『荷室を開けたとき、地面からの高さをなるべく低くしたい』とお願いしました。

荷室までの地上高は約73cmで、重い荷物などもグイッと持ち上げることなく、無理なく積み込むことができます。デザインのセオリーとしては、荷室のゲートを小さくした方がスポーティに見えると言われていますが、デザインを妥協することもなく、CX-30では大きな開口を実現しました。」

「ルーフもリアにかけて下がっていく方がスポーティなデザインにしやすいのですが、それをあえて上げることで、後席は184㎝の人でも座ることができます。しかし、それらの要件を満たしながらも、流麗なデザインを目指しました。

ポイントは、バックウィンドーを寝かせる事でクーペのようなシルエットをつくったこと。また、リアバンパーを黒くすることでボディの厚みを感じさせない工夫を行ったことです。さらにリフトゲートのくびれるような造形も、ボディを薄くワイドに感じさせる。これにより、荷室はしっかり確保しつつも、デザインは箱のように感じさせず、スリークで妖艶なデザインを具現化しました。

CX-30は使い勝手をしっかりと考慮したうえで、コンパクトクロスオーバーのカテゴリーで最も美しい、さらにはカテゴリーを超えても一番美しいと思って頂けるクルマを目指しました」

「インテリアデザインでは、前席や後席に誰かが乗っていても、それぞれが自分のスペースを確保できる、そして乗員の心の距離が近くに感じる、絶妙な距離感を目指しました。

通常は、運転席、助手席、後席と、それぞれの空間づくりを考えるのですが、CX-30ではそれをしたくなかった。ドライバーのコックピットは『人間中心』の思想でひとつの空間を作りますが、それを独立させず、そのまま助手席を包み込むようなデザインにしています。

運転席と助手席の間にあるセンターコンソールにも、はっきりとした壁を作らず、左右のつながりを大事にしました。それは後席も同じです。

CX-30は、単にドライバーだけではなく、乗っているみなさんに楽しんでほしいクルマです。家族や友人と一緒に乗っていることを自然に感じられて、同じ気持ちを共有できるようにしたかったんです」

 

クルマとともに見える景色

「マツダのデザインでは、ボディのリフレクション(反射)を作り込むことで、時間によって変化する光と陰の『うつろい』をそこに映し込むことに注力しています。

CX-30から降りると、いままで曇っていた空から太陽の光が差し込み、その光を受けて、CX-30がきらりと輝きまた違う表情を見せる。青空と雲がクルマのボディをするすると流れていくのを眺めていると、CX-30とともにもっと色々な場所へ行き、たくさんの景色を見たくなってくる。そんな気持ちになってもらえればと思っています。」

そして、この車に乗っていただくことで、家族や友人たちと一緒に色々なところへ出掛けたり、こんなことがしたい、あんなこともしたいと、お客様の人生がもっと広がっていけば、とても素敵なことだなと思います。」

 

CX-30の詳細は、こちらのマツダオフィシャルサイトをご覧ください

https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/

■前回の記事 (開発主査の想い)

https://blog.mazda.com/archive/20200722_01.html


カテゴリー:クルマ , デザイン