【Mazda Women in Motorsport Project 2016】ロードスターと走る歓びを分かち合う女性たち
「モータースポーツ界における女性の活躍」を推進するプロジェクト「Mazda Women in Motorsport Project 2016」の訓練が、マツダ美祢自動車試験場にて5月~6月の間2ヶ月に渡って行われました。
昨年同様、モータースポーツベース車両の「マツダ ロードスター NR-A」を訓練車に、プロジェクトリーダーであるレーシングドライバーの井原慶子さんがトレーナーを務めます。
井原さんはFIA同プロジェクトのアジア地域代表委員も務めており、このプロジェクトを通して日本のみならずアジアにおける女性の活躍をサポートしています。
今回の訓練には、2期生として選出された女性8名はもちろん、1期生の継続メンバーに加え、特別ゲストとしてタイからやってきました。
参加したのは「マツダセールス(タイランド)」所属レーサーの、プロイさん(18歳)。タイのレースシリーズに「Mazda2(日本名:デミオ)」で出場しています^^
(左写真:プロイさん、 右写真:左端 1期生のミンミン(台湾からの留学生)と井原さんをはさんで)
ドライビングアカデミーからステップアップ。“走ることは世界共通言語”
「ロードスターはこうやって動きたいのかな?」とクルマの気持ちがわかってきたと話す、2期生の山本(やまもと)さん。
ドライビングレッスン「Be a driver. マツダ・ドライビング・アカデミー」にご自身のロードスターで参加。初心者向けのベーシッククラス、ステップアップしたアドバンスクラスへの参加を経て、このプロジェクトに加わりました。
(左写真:山本さん。 右写真:Be a driver. マツダ・ドライビング・アカデミー)
元々はバイク好きだと語る山本さんは。2年程ヨーロッパを中心にバイクでサーキットを回っていたんだとか。そんな中で感じたのは、走ること自体が世界共通言語だということ。
この訓練でも、タイから参加しているドライバーのプロイさんやチームの人と、走ることを通して文化や言葉の壁を越えて気持ちが通じ合うのを実感したようです!
「世界中どこでも、サーキットでは様々な出会いがあります。仕事以外の世界を追求するのは、単純な損得ではなく、自分が学ぶこと、成長することに喜びを感じるから。今の自分を超えるためには、ひたむきさが大事で、走ることは普段忘れがちな地道に努力を重ねることの大切さを、思い出させてくれます。」
親として、子どもに“本気で打ち込むことの大切さ”を伝えたい
2期生の久保川(くぼかわ)さんは、世界最高峰のドリフトイベント「D1 GRAND PRIX SERIES」のレディースリーグで参加初年度より3年連続チャンピオンを獲得した実力者。
(写真:久保川さん。「この訓練でロードスターの魅力を、こんなにも味わうことになるとは思っていませんでした。」と語ります。)
そんな久保川さんがクルマ好きになったのはお父さんの影響だそうです。
「父は大型バスの運転手。大きなクルマを白線にピッタリ停める。そんな父の姿を見て育ち、小さい頃からハンドルを握る真似をしていました。クルマの楽しさを最初に教えてくれたのは父でした。クルマやモータースポーツの文化の発展の為には、大人が子どもに魅力を伝えることが大切なんじゃないかと思います。」
一度はドリフトの世界を離れた久保川さんですが、子どもに本気で取り組む姿を見せたいと思っていた時にこのプロジェクトを知り、手を挙げたそうです。
「私の姿を通して、子どもに “本気で打ち込むことが大切”ということを伝えたい。それは仕事でも趣味でも何でもいい。自分の目標を達成する為に、ビジョンを持って本気で打ち込める人になってほしいと思っています。その為にも私が努力を続け、自分の持ち味を生かせる道で1番を目指していきたいです。」
研究生が参加する意味「考えて、調べて体験することが、一本につながる」
今年は、ドライバー以外でモータースポーツへの関わりを目指す「研究生」も参加。
モータースポーツで活躍する女性をどのようにサポートできるか、ドライバーとしての知識や経験を専門分野に活かすため、訓練に参加しながらテーマを掲げて研究にあたりました。
(写真:研究生は整備士・スポーツフードアドバイザー・鍼灸あんまマッサージ師の3名)
参加するために、運転免許のオートマ限定を解除したばかりと話す、スポーツフードアドバイザーの大平(おおだいら)さん。
「最初は理解できなかったことも、訓練で実際のレース環境を体験することでイメージできるようになりました。自分で考えて、調べて体験することが、一本につながる実感があります。女性ドライバーが抱える悩みや苦労している点を把握して、フィジカルとメンタルの両面でどんなサポートが必要なのかを見出したいと思います。」
参加メンバーの食生活の記録や体調のアンケート、練習前後の脈拍や体温の測定等、データ収集にも余念がありません。新たな9人の女性全員が真剣にクルマに向き合い、目標に向かってひたむきに努力していました。
1期生は更なるスキルアップ、世界レベルでの活躍を目指して
今期のプロジェクト目標は、“モータースポーツにおいて世界レベルでの活躍を目指す女性”の育成。
参加2年目となった1期生の北平(きたひら)さんは、
「タイのプロイさんは私と一緒のカート出身で、もっと話したいと思っていたのに、初日はあまり話せず反省しました。レースの世界はコミュニケーションも大事だと思うので、言葉の壁はありましたが、クルマやドライバーなど、共通の話題でコミュニケーションを取る事ができました」と嬉しそうに語りました。
大きな舞台を目指すドライバーとして、運転スキルの向上以外にも、苦手意識を克服し成長する姿が見えました。2期生の加入は1期生に大きな刺激となり、1期生も一緒に訓練することで大きく成長を遂げた様です。
今後は、1期生2期生共に、マツダがサポートする「ロードスター・パーティレースⅢ」、「マツダファン・エンデュランス(マツ耐)」などのレースに出場予定です。ぜひ応援よろしくお願いします!
▼モータースポーツジャパン2016が開催されました(マツダ公式ブログ)
https://blog.mazda.com/archive/20160511_01.html
▼「Mazda Women in Motorsport Project 2015」が始動!(マツダ公式ブログ)
https://blog.mazda.com/archive/20150604_01.html
▼「ロードスター・パーティレースⅢ」公式サイト
http://www.party-race.com/
▼マツダファン・エンデュランス(マツ耐)公式サイト
http://endurance.mazda-fan.com/