MAZDA公式ブログ
2018.12.18

潜入取材!マツダの新・衝突実験棟

みなさんこんにちは。

マツダの三次試験場をご存じですか?「ファンイベントで行ったことがある!」という方もいらっしゃると思います。広島県北部の三次市にあり、1965年に運用を開始。マツダのほぼ全てのクルマが、この試験場でのテストを経て商品化へとつながっています。

マツダ安全実験棟(三次試験場)

ここに従来の設備に加えて新しい衝突実験棟が完成したと聞き、公式ブログでも取材に行ってきました!

 

 

まず、「クルマの安全性能」について、簡単に説明させて頂きます。

一般的に、クルマの安全性能は「アクティブセーフティ」と「パッシブセーフティ」に分類されます。

アクティブセーフティは事故になる前に、事故が起こりそうな状況を防いだり、被害をなるべく最小限にしたりするための性能のこと。例えば車線逸脱警報装置や、衝突被害軽減ブレーキなどが挙げられます。

そしてパッシブセーフティは、今回ご紹介する衝突実験のように、事故が起きてしまった時の被害を最小限にする機能のこと。衝突時の衝撃吸収や生存空間確保ができるような車体構造や、シートベルトやエアバッグによる乗員の保護。そして、歩行者の被害を軽減するための性能も含まれます。

そしてマツダでは、危険な状況に陥ってから対処するのではなく、危険自体を回避する「MAZDA PROACTIVE SAFETY(マツダ・プロアクティブ・セーフティ)」という安全思想のもと、開発を行っています。これはクルマの基本設計である良好な運転環境(視界視認性、操作性)と優れた操縦安定性も含めて、さまざまな運転環境でドライバーの認知・判断・操作をサポートし事故のリスクを最小限に抑えようとするマツダ独自の考え方です。

マツダ安全実験棟(三次試験場)

マツダ・プロアクティブ・セーフティについては、以下リンクもぜひご覧ください。
http://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/safety/proactivesafety/

 

また、マツダの衝突安全性能開発の考え方やCX-8における実例について、以下のブログ記事でご覧いただけます。

▼前編:マツダの衝突安全性能に込めた想いとは
https://blog.mazda.com/archive/20180315_01.html

▼後編:マツダの衝突安全性能〜3列目の安全を確保せよ〜
https://blog.mazda.com/archive/20180322_01.html

 

衝突安全性能の開発では、シミュレーションのような机上検討で構造や仕様を決め、それが狙い通りの結果となるのか確認する位置付けで、車両を色々なモードで衝突させます。また、その中には、法規認可取得のための試験も含まれています。

 

 

それでは、新しい衝突実験棟をご案内します。

マツダ安全実験棟(三次試験場)

新しい実験棟の最大の特徴は、双方向から走らせた車両どうしを衝突させられることです。これまでもコンクリートの壁に車両を衝突させたり、止まっている車両に動いてくるものを衝突させたりする実験を行ってきました。今回の衝突実験棟の完成で、より多くのデータ収集や実証が行えるようになり、さらに安全なクルマを目指した研究開発を行っていく事ができます。

マツダ安全実験棟(三次試験場)
実験用機材の数々

 

まず、車同士が衝突するポイントにやってきました。周囲にはハイスピードカメラなど、複数のカメラがくまなく設置されています。

マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

実験時の照明にすると、まるでステージのよう。これはカメラで撮影した際に、衝突の様子をしっかりととらえるためです。

マツダ安全実験棟(三次試験場)マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

床は透明になっており、下からも衝突の様子が撮影できるようになっています。

マツダ安全実験棟(三次試験場)マツダ安全実験棟(三次試験場)

あらゆる角度から様子を動画でとらえて衝突の瞬間に何が起こるのかを把握し、クルマそのものや乗員の動き、そして安全性能を確認しています。

 

 

こちらは実験の準備の様子です。

人に見立てたダミー人形は、その重量も人に合わせています。大人サイズになるととても重いので、つり下げて着座させます。

マツダ安全実験棟(三次試験場)マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

衝突前後の車体変形を測定するため、各ポイントの相対的な位置を測定しておきます。

マツダ安全実験棟(三次試験場)マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

実験スタート直前。一回の実験で必要なデータを確実に収集できるよう、最後まで気を抜くことはできません。

マツダ安全実験棟(三次試験場)マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

 

そして、いよいよ実験です。

衝突してからエアバッグが作動・展開する様子や、シートベルトやチャイルドシートの着用状況によってどのような違いがあるのかを、こちらの動画でご覧いただけます。

シートベルトやチャイルドシートを、左から来るクルマは全乗員が適切に装着し、右から来るクルマは運転席以外の乗員が不適切な装着となっています。

結果は一目瞭然。常にシートベルトやチャイルドシートを適切に装着することがいかに大事かをお分かり頂けると思います。

マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

マツダの新しい安全実験棟、いかがでしたでしょうか?

マツダの衝突安全性能については、JNCAP * 自動車アセスメントにおいて、試験を受けたマツダのすべての新世代商品(デミオ・アクセラ・アテンザ・CX-3・CX-5・CX-8)が「衝突安全性能評価ファイブスター賞」を受賞しています。

* JNCAP(Japan New Car Assessment Program)は、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が、安全な自動車の普及を促進する目的で、平成7年度より公表している自動車の安全性能評価です。(http://www.nasva.go.jp/mamoru/

 

「衝突事故における死傷者を最小化したい。そしてゼロにしたい」という想いで、マツダは衝突安全性能の研究開発に取り組んでいます。

いつかその日を目指して・・・新しい実験棟でも日々、テストが重ねられていきます。

 

マツダは、これからも安全思想「マツダ・プロアクティブ・セーフティ」に基づき、あらゆる領域で最高の安全性能を追求していきます。

マツダ安全実験棟(三次試験場)

 

■関連記事

CX-8がJNCAPファイブスター賞を平成29年度最高得点で受賞しました!
https://blog.mazda.com/archive/20180531_01.html

 

カテゴリー:クルマ , モノ造り