MAZDA公式ブログ
2020.2.20

MAZDA CX-30「ディミングターンシグナル」開発ストーリー

<目次>

CX-30から初採用「ディミングターンシグナル」

あたたかい表現のヒントは「心電図」のイメージ

サプライヤーさんとの共創で0.01秒までチューニング

ターンシグナルでも「人馬一体」を

 

CX-30から初採用「ディミングターンシグナル」

昨年10月に発売した「MAZDA CX-30」。

そのターンシグナル(方向指示器・ウインカー)の点灯パターンが従来のクルマから変わったこと、お気づきでしたでしょうか。

それが、CX-30からマツダで初めて採用した、「ディミングターンシグナル」です。

(ディミング:もともとのdimには薄暗くする、ぼんやり、など。そこからdimmingでは調光、という意味もあります。)

MAZDA CX-30 ディミングターンシグナル
CX-30 ターンシグナル
 

何かを照らしてくれる道しるべだったり、見るとホッとしたり希望を抱いたりする「光」。

クルマのライトでも、同じことが言えるのではないか。

そしてターンシグナルでも、クルマと人の一体感を高めることができるのではないか。

 

CX-30を取り巻くすべての人たちに、安心できる心地よい空間を提供したい。

心を込めて新しい点灯パターンを開発した、ディミングターンシグナルの背景と想いをご紹介します。

 

 

あたたかい表現のヒントは「心電図」のイメージ

まずは動画で、「ディミングターンシグナル」点灯の様子をご覧ください。

パッと光って、ジワッと消える。

まるで、生き物の命が脈打っているかのように放たれる、あたたかい光に見えませんか。

 

「新しいターンシグナルを開発するにあたって、『マツダらしいターンシグナルの表現とはなんだろう』ということを一から考えました」。

と、当初を振り返るのは、デザイン本部 プロダクションデザインスタジオの吉田 篤史(よしだ あつし)。

 

「シグナルひとつをとっても、マツダの魂動デザインにつながるような生命感を持たせたい、と。

クルマのターンシグナルというと、現代ではどちらかといえばデジタルなイメージが強くなっていると思います。

マツダとしては、人間味のあるあたたかい表現を作りたかったことが、ディミングターンシグナルの原点です」。

 

現在のクルマのライトに多く使われているLEDには、瞬時に点灯して消えるという性質があります。

その「0か1か」ときっぱりと分かれる光り方は、どうしても冷たい印象も与えてしまうことも。

その中で、もっと人の心や感性に訴えるようなものができないだろうかと、マツダのデザイナーやエンジニアたちは試行錯誤を繰り返しました。

MAZDA CX-30 ディミングターンシグナル 試作品
CX-30 ターンシグナル 試作品
 

結果、浮かび上がってきたイメージは、何と「心電図」。

心臓の鼓動のように、波形が波打ち、余韻を持って消えていく。

このイメージをターンシグナルに用いることで、生命感のあるあたたかさを表現できるのではないかと考えました。

 

解説してくれたのは、車両開発本部 装備開発部の岡橋 正典(おかはし たかのり)。

「ディミングターンシグナルでチャレンジしたのは、心電図のイメージを元に、パッと点いてジワッと消える表現です。

『点いて、消える』という2パターンの表現しかなかったこれまでクルマのターンシグナルに『時間』の概念を取り入れる。

LEDでありながらも、時間によって明るさを変化させることで、あたたかみのある表現ができないか。

まるでクルマが生きているような、そんなターンシグナルを作り出したかったのです」。

MAZDA CX-30 ディミングターンシグナル 波形イメージ
ディミングターンシグナルの点灯イメージ
 

 

サプライヤーさんとの共創で0.01秒までチューニング

しかし、これまでに前例がない点灯パターンの開発。

そもそもターンシグナルには、クルマの行く方向を示すという大きな役割があります。

加えて、世界中の様々な法規に対応することが必要で、周囲の安全への配慮なども満たさねばならず、新しいチャレンジには難しい局面も多々ありました。

そのような中、サプライヤーであるスタンレー電気(株)さんに開発へ深く入り込んでいただいたことも、実現に向けた大きな力となっています。

 

「私たちは“共同開発”ではなく、“共創”という言葉をあえて使っています。

今回のディミングターンシグナルも、まさに“共創”が生んだもののひとつ。

まずは法規を満たすもの、さらに人間工学的にもきちんと人の反応速度に対応できるもの、そして誰が見ても心地いいものに。

これらすべてを実現するために、スタンレー電気さんと共にライトの光らせ方を0.01秒単位で何度も何度もチューニングしました」。

そう振り返る、車両開発本部 装備開発部の中村 竜真(なかむら りゅうま)。

MAZDA CX-30 ディミングターンシグナル
中村(左)と岡橋(右)

 

また、サプライヤーの立場から当時を振り返ってくれたのは、スタンレー電気の四方 作刀志(しかた さとし)氏。

「当時、驚いたのは、サプライヤーである我々にもマツダがどういった考えを持っているのかを一から共有していただいたことです。

さらには開発途中のクルマまで、実際に見せていただくこともありました。

マツダのクルマづくりを深く理解していくうちに私もその想いに感化され、マツダに入り浸りで仕事をしていましたね(笑)。

メーカーとサプライヤーの垣根を超えることができたからこそ、このディミングターンシグナルを実現できたのだと思います」。

MAZDA CX-30 ディミングターンシグナル
吉田(左)とスタンレー電気の四方氏(右)

 

 

ターンシグナルでも「人馬一体」を

最後に、代表して中村が想いを語ってくれました。

「クルマを運転中、ターンシグナルを出して方向を変えるようなシーンでは、いつもよりすこし緊張する方も多いのではないでしょうか。

このディミングターンシグナルでは、外から見ている人にはドライバーの意思がしっかり伝わるように、またドライバーの緊張をやわらげて自然に運転できるように、という想いも込めています。

マツダでは人を中心としたクルマづくりを掲げていますが、こういったターンシグナルひとつにもその思いを込めることで、人馬一体をさらに実現できると考えています。

心を持っているようなディミングターンシグナルの“鼓動”を見て、すこしでもそれを感じてもらえたら嬉しいですね」。

 

 

以上、CX-30から採用された「ディミングターンシグナル」開発の背景、いかがでしたか。

ちなみに、運転席のメーターパネル内の表示も“鼓動”するようになっています。

運転や試乗の前後や、そして街でCX-30を見かけたとき、ぜひこの「ディミングターンシグナル」にも注目してみてください。

さらに今回ご紹介した開発の想いや、その光にあたたかみを感じていただければ、とても嬉しく思います。

 

■MAZDA CX-30(マツダオフィシャルサイト)

https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/

 

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■ディミングターンシグナル:スタンレー電気(株)さんによる紹介ページ
https://www.stanley.co.jp/product/automobile/dimming_turn.html

 

MAZDA CX-30 ディミングターンシグナル

カテゴリー:クルマ , デザイン , モノ造り