MAZDA BLOG
2017.3.24

走って、曲がって、“泊まれる” SUV!?

皆さん、こんにちは。

日を追うごとに春が深まり、外へのお出かけが気持ちいい季節になりましたね。

 

さて、こちらのCX-5をご覧ください。

 

・・・屋根に何かが乗っている?

 

いいえ、屋根自体が持ち上がって、テントのようになっているのです。

 

こちら、CX-5の中古車をベースに、マツダE&T*が開発した「CX-5 ポップ・アップ・ルーフ コンセプト」という試作車
*マツダE&T:マツダ車の開発および、特装車の開発・生産をおこなっている会社

 

クルマの屋根部分を改良してテントを取り付けることで、天井(ルーフ)が持ち上がり(ポップアップ)、室内の天井高が高くなり、ルーフベッドで就寝できるというわけです。

ご覧ください↓↓、折りたたんでしまえば普通の状態とほぼ変わりません。

マツダで2005年まで生産していた「ボンゴ フレンディ」も、同じように屋根が持ち上がる仕様になっていましたね。

(「ボンゴ フレンディ」1995年~2005まで生産)

キャンピングカーなどバンタイプのクルマによく見られる仕様ですが、ベース車がSUVというのは、あまり例がありません。

CX-5をベースにすることで、高い走行性能と普段の使い勝手はそのままに、車中泊などアウトドアにも対応できるのです。


こちらが実車の写真です。

早速、中に入ってみましょう!

 

後席の天井部分に穴が開いており、その上にテントの空間が・・・。

テントの内部は、「外で見るよりも、入ると意外と広い!」です。まるで屋根裏部屋のよう。

室内空間は、全長180cm、全幅90cm。

大人1人・子ども1人が並んで寝ることができる広さです。

CX-5はミニバンと比べてルーフ長が150cmと短いため、180cmの長さを確保するのが大変でした。

ルーフが足りない前部分を30cmほど前に伸ばしており、特許も出願中です。

車高は1790mm。日本の2.0m以下の駐車場には余裕で停められるのも嬉しいですね。

 

必ずしもキャンプ場に行く必要はありません!

ご夫婦2人で長旅を楽しむのもよし、立ち寄った観光地で温泉に入って、自然を感じながら寝るのもよし。

「行けるところまで行って、好きなところで寝る」という自由度の高さが魅力的ですね。

(浮いた宿泊代で、美味しいものを食べても良いですしね^^)

天井には、マグネット式の室内灯がついていて、取り外すと懐中電灯にもなります!

工夫はポップアップルーフ部分だけではありません。

後部座席を倒すと、ほぼフラットな床になるよう、床下の厚みを調整しています!

長旅でも楽しめそうですね。

ルーフの開閉は手動です。

開けるときは、下から手を添えてちょっと上に押し上げると、ダンパーの力でスーッと一番上まで開きます。

閉めるときは、天井に付いているハンドルを持ち、ゆっくり引き下げます。

意外と簡単です^^

 

開発を担当したキーマンは、マツダE&Tの村田 誠(むらた まこと)と、斉藤 康(さいとう こう)。その想いを語ってもらいました。


(左から、マツダE&T:村田、斉藤)

 

「街乗りからアウトドアまで使えるクルマによって、お客様の行動の幅が広がり、人生を豊かにする一つの選択肢になれば――。そんな想いのもと、マツダE&Tの特装車技術を生かしてこの試作車をつくりました!」

 

さらに、商品化を検討しているマツダの田中 賢二(たなか  けんじ)に、今後の見通しを聞きました。


(商品担当主査:マツダ 田中)

 

市販はどうなるのでしょう?

「まだ、決まった事は有りませんが、初代CX-5の中古車をベースに、マツダE&Tにてポップアップルーフを架装する事を検討しています。」

 

個別にお客様からリクエストがあった場合は?

「イベントなどでこの試作車を展示した際に『私のCX-5を改造してほしい』という声もいただきました。CX-5を大事に乗っていらっしゃるお客様への対応も、考えたいと思っております」

 

価格帯は?

「新車の軽自動車とミニバンのポップアップルーフ車の中間的な価格帯を検討しています」

 

 

皆さん、いかがでしょうか?

走行中はコンパクトに、キャンプや車中泊のときには広々と。そんなSUVベースのポップアップルーフ車に、ご興味を持っていただければ幸いです!!

 

▼マツダE&Tが製作し、広島東洋カープの優勝パレードでも使われた「アテンザ」オープンカーを、マツダ公式ブログでご紹介しています。ぜひご覧ください。
https://blog.mazda.com/archive/20170302_01.html

カテゴリー:クルマ