MAZDA BLOG
2017.10.31

【もっと運転が楽しくなる!?】クルマと人のコミュニケーションツール「i-DM」

マツダ車にお乗りの皆さま、運転席メーターにこんな小さなランプが光っていることにお気づきですか?

運転席メーター ブルーランプ

* 皆さまがお乗りのマツダ車と、仕様が異なる場合がございます。ご了承ください。

 

運転中に、ランプの色が青や白などに変わることに気づかれると思います。

これは、「i-DM」(インテリジェント・ドライブ・マスター)といって新世代商品*のマツダ車全てに搭載されているシステムです。通称「アイディーエム」と呼んでいます。
*「SKYACTIV技術」と「魂動デザイン」を全面的に採用したモデルの総称

 

今日は、このi-DMについてご紹介しますね。

このシステムは、「走る歓びの実現をサポートするマツダ独自の機能」なんです。

 

マツダ デミオ

 

ハンドル/アクセル/ブレーキなど、運転操作によってどのようにクルマが動いたかをランプでお知らせします。

操作に応じて色が変わるこのランプを参考に、ご自分の運転に少し意識を向けていただく。

そうすることで、自分の思った通りにクルマが動かせた!と楽しさを実感していただくのが、このi-DMの目的です。

 

それでは、緑・白・青の3色のランプの意味からスタートです!

グリーンランプ(やさしい運転)

クルマの動きが安定していて、乗員が不快に感じるような揺れが抑えられた、丁寧な運転をしている状態です。

運転席メーター グリーンランプ

 ホワイトランプ(揺れる運転)

急発進、急ブレーキや急ハンドルなど、「急」が付くような運転をした時など、クルマの揺れが大きい場合に点灯します。乗っている人にとっても心地よくない状態です。

運転席メーター ホワイトランプ

 

ブルーランプ(しなやかな運転)

反対にクルマの揺れが少なく、スムーズで安定した加速・減速・コーナリングをしている時にはブルーランプが点灯します。

冒頭画像をご覧ください^^

 

事前の設定は不要なので、皆さんが愛車を運転している時も、このランプは上記3色いずれかに光ります。ぜひクルマに乗りこんだら、メーター上部をチェックしてみて下さいね。

 

人とクルマのコミュニケーションツールをつくる

ここからは、この小さなランプに込められた開発陣の想いについてご紹介します。

i-DMの目的である「運転の楽しさを実感していただく」とはいったいどういうことか?

開発当初から携わる担当者の川原に、バトンタッチします!

 

パワートレイン開発本部 走行・環境性能開発部 川原 直人(かわはら なおと)
パワートレイン開発本部 走行・環境性能開発部 川原 直人(かわはら なおと)

 

「i-DMはお客さまにその意図が伝わりづらいシステムなんです。

今日はこのシステムについてより多くの方に知っていただきたくて。」インタビュー早々、とつとつと語り始める川原。

 

マツダでは、一貫してドライバーの意のままに操ることのできる、人馬一体のクルマづくりを追求してきました。

 

「人馬一体とは文字通り人とクルマとが一体となった状態です。今まで通りクルマづくりにこだわるだけではなくて、人とクルマとがもっと良い関係を築けるようなコミュニケーションツールをつくろう、というのが開発のきっかけでした。」

 

マツダ CX-5

 

「当時、マツダには既に環境に優しい運転時に光るランプ機能があったのですが『お客さまに“走る歓び”を提供するとお伝えしている企業として、エコな運転だけをサポートしていてもダメではないか』という意見が出たんです。そこで、全く新しい『走る歓びを訴求するシステム』を作ろうとなりました。」

開発陣がその思いを共有し、2010年に企画・設計・実研の各部門横断のi-DM開発チームが発足しました。

 

意のままの走りをするドライバーの「ある共通点」

まず開発チームが、取りかかったのが、社内のさまざまなドライバーに同じコースを同じ走り方で運転してもらい、そのデータを計測すること。データを見比べる中で、開発チームが理想的と考える「意のままの走り」をするドライバーには、ある共通点がありました。 

 

それは、「なめらか」で「無駄のない」運転をするということ。

 

先を見越してどのように走るかをイメージできているので、どの操作も非常になめらかで安定しており、修正回数も少なく、操作に無駄がないことが分かったのです。これを判別するシステムを作れば、ドライバーが運転へ意識を向けていただくきっかけになるかもしれない。」

 

こうして、 i-DMの基本的な方向性が定まりました。

 

「次にi-DMシステムの試作メーターをクルマに装着し、テストドライブを行いました。街中や高速道路、山道などさまざまな環境を走り、運転操作や車両挙動などのデータ収集と共に、その時のドライバーや助手席の人が感じたクルマの動きをコメントにまとめ、開発メンバーで議論を重ねました。」

これらの活動をもとに各ランプのしきい値やスコアの計算などをセッティングしていきました。

「特に同乗者の視点を大切にしました。ドライバーが楽しいだけでなく、同じ空間を共有する友人や家族を大切に考えた走りこそが、より理想的な運転だと思ったからです」

 

一番の願いは、お客さまに運転の楽しさを見つけてもらうこと

i-DMが初めてクルマに搭載されたのは、2011年6月。

記念すべき第一号は、SKYACTIVエンジンを初搭載したデミオでした。

マツダ デミオ

 

そこから約6年。i-DMは姿を変え、進化を続けながら、全車種に展開されています。

「i-DMは、ドライバーの運転操作を「判定」するだけで、運転の「正解」を示すわけではありません。ドライバー自身が「どんな運転をしようか?」と想い描き、それを実現して”楽しさ”を感じる。そのことが一番大切なんです。」

 

パワートレイン開発本部 走行・環境性能開発部 川原 直人(かわはら なおと)

 

川原は、言葉を選びながら、最後にこう締めくくりました。

「自分はこの部署(走行・環境性能開発部)で、「走る歓びとは?」というところを学びました。それはスポーツカーでサーキットを走る時だけに存在したり、特別な技量を持った人だけに限定されるものではなく、自分自身の意識次第で日常の運転の中に、いくらでも存在するものだと気付かされました。」

 

マツダコネクト搭載車

 

いつもの道を走るときでも、少し意識を向けてみるだけで、多くの運転の楽しさを発見できるかもしれません。

マツダ車に乗ってくださるお客さまに、i-DMを通じて、その「楽しさ」を感じていただけたら、私たちも嬉しいです!

 

またクルマとの対話の先にある走りは、ドライバーのみならず、乗員全員にとって、より快適なドライブになり、安全・安心でさらには無駄な燃料消費も抑えて効率のよい運転にもつながります。

i-DMは、スムーズな運転習得によって、子どもを車酔いさせにくい機能として、キッズデザイン賞も受賞しているんですよ。

i-DMの詳しくは、こちら(PDFが開きます)

マツダコネクト搭載車では、i-DMのより詳細な結果もチェックできます。

新型「マツダ CX-5」i-DM

人馬一体の走りを追求し、お客さまに体感いただきたい。マツダの追求はこれからも続きます!

▲マツダのクルマづくり ダイナミクスTOP(マツダオフィシャルサイト)

http://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/

 

カテゴリー:クルマ
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