知っていますか?!ディーゼルエンジンのこんなメリット。
みなさん、ディーゼルエンジンに対してどんなイメージをお持ちですか?
かつてのイメージで「うるさい」「排気ガスが汚い」という印象をお持ちの方も多いかもしれません。そこで今日は、ディーゼルエンジンの意外と知られていないメリットについてご紹介します!
日本では2000年以降、ディーゼルエンジンを搭載した乗用車はあまり馴染みがありませんが、ヨーロッパでは積極的に選ばれています。技術革新による排ガス性能の向上、燃費が良い、低回転のトルクが大きく走りやすいなどが評価され、環境意識が高く移動距離の長いヨーロッパでは、乗用車新車販売の50%以上がディーゼル車なのです。
ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いは?
最大の違いは燃焼方式。ガソリンエンジンは、ガソリンと空気をシリンダー内で混ぜて圧縮し、点火プラグの火花で火をつけて燃焼させます。一方、ディーゼルエンジンは空気のみを圧縮して高温となった時に、軽油をシリンダー内へ噴射することで「自ら」燃え始めるのです。
そこで、自然着火で燃焼させるディーゼルエンジンは、燃焼室を高温高圧にするので「高圧縮比」なのが当たり前でした。一般的なクリーンディーゼルの圧縮比は16〜18程度です。その中で、SKYACTIV-D はディーゼルとしては異例の低圧縮比14.0を実現しました。これによって、NOx(窒素酸化物)やススの排出量の低減、エンジンの軽量化、燃費の改善などを実現できたのです。
燃費が向上できたのはなぜ?
従来のクリーンディーゼルの燃焼が始まるタイミングは、ピストンが一番上の状態ではなく、少し下がったところでした。一番上の状態では、燃焼室内の温度・圧力が高くてNoxが発生し過ぎるので、温度・圧力が少し低下してから燃料を噴射していたのです。そのためピストンの実際の仕事量が低下し効率が悪くなっていました。
しかし!低圧縮比を実現したSKYACTIV-Dは、ピストンが一番上にある状態で燃焼が始められるのです。よってロスが無くエネルギーを生み出し、パワーと燃費向上を実現しているのです。
ディーゼルエンジンの燃料「軽油」を使うとこんないいことが!
実は、軽油はガソリンより精製工程が少なく、製造工程でのCO2排出量が少ないのです。さらに、現在、日本国内であまった軽油が、国外に輸出されているってご存知ですか?
ガソリンエンジンが市場の99%程度を占める日本では、原油精製時に抽出される軽油を使いきれず、輸出しているのです。それどころか、お金とエネルギーを使って更に精製し、ガソリンを抽出する場合もあります。日本国内でのエネルギーバランスを考えると、軽油を使うことで、CO2の排出を抑えられるのです。
どうですか?ディーゼルへのイメージは変わりましたか??大きなトルクと低燃費を両立したSKYACTIV-Dを「CX-5」「新型アテンザ」で体感して下さいね。
2013年1月に開催された東京オートサロンのマツダブースで行われた「SKYACTIV-D徹底解析ショー」の様子を4部構成の動画でご紹介しています。こちらも是非ご覧ください^^
Part1「マツダの内燃機関への想い〜究極の効率を求めて〜」
Part2「SKYACTIV-Dで目指した3つのゴール 〜実現させた秘策とは〜」
Part3「クリーン燃焼技術の秘密 〜ピストン形状の工夫〜」
Part4「ステージターボ/高性能インジェクターの仕組み 〜伸びのある加速の実現と着火性の克服〜」